天の声のお姉さんは今日も走る3【うらみちお兄さん】 (ページ19)

今日:15 hit、昨日:36 hit、合計:3,887 hit

: ページ19

.

2023.11.7 一部加筆(シソの神に直しました)

ア「それだけは止めてくれえぇぇ！」

『ならさっさと書いてください。』

ア「くっ…！ここに裏道君がいる事も知っての計算か！あのキャラクターを見捨てる事は僕には出来ないっ…！！」

裏「俺はあの忌まわしい衣装がズタズタになっても一向にかまわないんですけどね。むしろ手放しで喜びますよ。」

ア「そんな……！！！」

がっくりと床に手をつき落ち込むアモン。
Aはシソの神の服をトートバッグにしまうと足早にアモンへ近づくとガシッと襟首を掴んだ。

『裏道さん、お騒がせしてすみませんでした。今日も頑張って下さいね。』

裏「ありがとう。Aさんも色々頑張って。」

『はい！……さぁキリキリ行きますよー。』

ア「裏道君！！助けてくれえぇぇ！」

裏道はにっこりとお兄さんスマイルをしながらアモンに手を振る。ずるずると引きずられるアモンを見ながら、たまにはいい薬になるんじゃないかと思っていた。

その数時間後、裏道のそんな気持ちはことごとく砕かれるのだが。

ーーーーとある会議室。

『さて、アモンさんが机に向かってくれたという事で話を進めたいと思います。』

ア「これ…机に向かうっていうか縛られてるんだけど？」

『縛り方は木角さん直伝なのですぐには解けません。ご安心ください。』

ア「安心なんかできるわけないだろ！！」

その姿は木角がいつも裏道を縛っているよりもかなり頑丈にくくりつけてあった。

『というか…アモンさん。大まかなストーリーは出来上がってますよね？』

ア「…………知ってたのか。」

『まぁそこそこの付き合いはありますし？多分納得のいくキャラクターが出来上がらなくて、提出してこないんじゃないかなと。』

実はアモンは「みんなのおはなし」でたまに脚本を書いていた。主にAが担当する回の話を作っていたのだが、あまりにも個性的すぎるキャラクターが居たりすると話し合って内容を変えていたりとしていたのだ。

ア「そう…A君の言う通り、ウサオくんとクマオくんの2人が森の中で起きたトラブルに協力しながら進んでいく…という土台は出来ているんだ。」

『ふむふむ、基本はウサクマ2人でなにかする、という流れですね？』

話を聞きながらホワイトボードに要点を書いていく。