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裏(あのMINE…多分あいつだよな。今日突然帰ったのと関係してるのか…？)
先程の画面が頭から消えずに悶々と考えてしまう。
『…らみちさん、裏道さん？？』
ポンポンと何度か肩を叩かれてようやく呼ばれている事に気づいた裏道。
裏「…悪い、ぼーっとしてた。」
『大丈夫ですか？お疲れなら私1人で本当に帰れますよ？』
裏「いや、送ってく。準備できたか？」
『後は私のスマホなんですが…あ、ありました！』
Aは、ぱっとテーブルに向かうと放置されていたスマホを手にする。画面に通知が来ているのに気付いたが、特に何もなかったようにそのままポケットに入れた。
『準備完了です！』
裏「…なら行くか。」
そのまま2人はエレベーターに乗り込み外に出ていくと、昼間とは違うひやりとした風が流れた。
『随分涼しくなりましたね。』
裏「そうだな…。」
前を歩きながら話半分のような返事をする裏道を見ていると、さっきまでなんだか嬉しそうだったのが今度は何か考え込んでいるようで本当に情�劼�ジェットコースターなんだなぁと、しみじみしてしまう。
(さっきまで泣いてた私が言えた事じゃ無いけど…)
『あ、そういえば…熊谷くんと兎原くんは先に帰ったんですか？』
裏「…Aさんが寝てる間に帰ったよ。」
『そうなんですね…。』
少ししょんぼりとしたような返事が気になり、裏道は歩くスピードを少しずつ落としてAの隣に移動した。
裏「…残念？」
『うーん…残念というか、申し訳無いですね。せっかく皆さんと集まれたのに早々と寝てしまって…反省です。』
裏「…どうせまた勝手に集まるんだろうから、その時来たら？」
『良いんですか！？』
ぱっと裏道を見上げたAはキラキラと嬉しそうに目を輝かせていた。
裏「飲み過ぎなければな。」
『うっ…！気をつけます…。』
そんな他愛無い話をしながら歩いていると、Aの家の近くまで着いた。
『この辺りで大丈夫ですよ？』
裏「家にちゃんと入るまでは危ないだろ。俺の事なら気にしなくていいから。」
『……あの、裏道さん。』
裏「何？」
『こ、今度お礼をさせてもらえませんか？』
裏「…え？」
◾️2023.11.17一部修正
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作者名：水無月(みなづき) | 作成日時：2023年9月4日 13時
