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兎「うおー、ここが宴会会場?!結構広いじゃん!」
兎原は中をキョロキョロ見渡してはしゃいでいた。
裏「いいからさっさと中入れよ。」
ガッ!
兎「だっ!蹴らないで下さいよ!」
裏「お前がぐずぐずしてるからだ。」
『兎原さん!お疲れ様です!』
兎「Aちゃん!!浴衣可愛い!似合って…」
兎原がAの方を振り向くとそこには行く時に大変困った相手が居た。
兎「………ヒェッ!!」
カ「ちょっとお〜アンタ達も温泉に行ってたのぉ?何で声かけてくれなかったのよ〜!!ほらほら、こっちにいらっしゃい!」
兎「えっ、ちょお!うら、裏道さぁん!熊谷ぃぃ!」
カッペリーニは問答無用で兎原の腕を掴むと宴会場の奥へと行ってしまった。
裏「良かったじゃないか。モテて。」
熊「ですね。」
『!裏道さんに熊谷さんも居たんですね。』
池「皆さんと一緒に温泉入って来たんですよ。」
詩「ここで固まってても仕方ないからさくっと席に着きましょう!」
ぞろぞろと空いてる席に座って行く面々。
熊「池照は俺の隣な。」
詩「熊谷君!その隣はAちゃんでお願い。」
『へっ?』
詩乃は慌ててAを熊谷の隣に座らせる。
訝しげな熊谷に詩乃こっそり耳打ちをした。
詩「あっちでガン見してるバンドマンに近寄らせたく無いからよ。」
熊「…任せて下さい。」
コクリと頷くと、詩乃と熊谷に目配せした。
木「あの女またっ…!!!」
上「はぁ…Aさんと語り合う為に来たのに木角くんのせいで近寄る事すら出来ないじゃないですか。」
木「うっせーな!!お前も話したいなら勝手にいけよ!」
裏「ここ空いてるから良いか?」
『はい、大丈…』
Aの左隣の席が空いていた為裏道が座ろうとすると詩乃にがしりと腕を掴まれる。
詩「ダメよ?」
裏「えっ、でも大丈夫って…」
詩「飲み会の帰り道、随分とイチャついてくれたみたいじゃない?」
笑顔で小声ながらも圧が強い詩乃。一瞬何の事を言われているか分からなかった裏道だが思い出すと胸が騒つく。
裏「あの時は不可抗力ですって!そもそも先にして来たのは…」
詩「そこから手を握ったのは誰かしら。」
詩乃の言葉に固まると、無言でもう一つ隣の席へと移動する裏道。何事も無かったようにるんるんでAの隣を陣取る詩乃。
『…?裏道さん何かありました?』
詩「何でも無いない!気にしなーいの!」
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作者名:水無月(みなづき) | 作成日時:2023年9月4日 13時