天の声のお姉さんは今日も走る2【うらみちお兄さん】 (ページ16)

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『ぷっ、あははっ！うん、心配してくれてありがとう。』

Aを含めた3人がわいわいと連絡先を交換しているのをなんとなく眺めている裏道。

兎「裏道さん！何ぼんやりしてるんすか？裏道さんも登録しましょうよ。MINEやってますよね？」

裏「…俺？」

兎「そうっすよ！他に池照君も…って寝てるし。」

兎原の隣にいた池照の方を向くと器用に座りながら寝ている池照が居た。

熊「池照はまた別の時に伝えとく。」

裏「俺あんまりスマホ見ないけど、それでも良いなら…」

『確かにそんな感じしますね。ご迷惑じゃなければ良いですか？』

ニコリと笑うAは裏道と2人でいた時のように柔らかく笑った。

裏「出なくても文句言うなよ。」

『急ぎの時には自宅に押し掛けますのでご心配無く。』

裏「おい、来ても入れないからな。」

くすくすと笑いながら楽しそうに裏道と話しているA。

兎「…なんか2人とも雰囲気変わった？」

裏『「気のせいだろ(でしょ)」』

兎「酷っ！Aちゃんが裏道さんみたいになってきて冷たい！」

楽しそうに笑っているAの姿に安心する熊谷。頭をポンポンと撫でなから口元が緩む。

熊「兎原の扱い方が分かって来たみたいだな。」

兎「熊谷！！変な事教えんなよ！！！」

詩「おーい！Aちゃーん！いたいた！やっと見つけたー！そろそろ消灯するから戻っておいで〜！」

『詩乃さん！呼びに来てくれてありがとうございます！』

先程からずっと柔らかく笑っているAの笑顔に慣れていない詩乃は熊谷の様に頭を撫でながらぎゅっと抱きしめる。

詩「やっぱりAちゃん癒されるわ〜…って言うか男子だけで独占してずるいわよ！何してたの？」

『皆さんと連絡先を交換していたんですよ。』

詩「えー！？ズルい！私も交換するー！」

『じゃあ部屋に戻って交換しましょう。…そしたら皆さん先に部屋に戻りますね、お休みなさい。楽しかったです！』

兎「おー！今度一緒に餃子パーティしようなー！」

熊「ゆっくり休めよ。また明日な。」

裏「…またな。」

そして翌日は何事も無くバスで帰り、それぞれ帰路についた。その後、怒涛の10連勤が続くとは夢にも思わなかった。出来田曰く、「休んだからいーっぱいインスピレーション浮かんじゃった☆」との事。
裏道を始め全てのスタッフの目が深淵の如く濁っていった。