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それは太陽がギラギラと輝く夏の日だった
私が部屋で弟たちと共に洗濯物をたたんでいる時だった
廊下がドタバタと騒がしくなり、
部屋の襖が勢いよく開いたと思えば、薬研が蒼白の顔で飛び込んできた
薬「い、いち兄!!」
一「どうしたんだ?廊下は走ると危な」
薬「Aが…出陣先で……折れた…そうだ」
私の言葉を遮り、薬研は思いつめた表情で話した
一「………は?」
薬「……出陣先で…重傷のまま、一人で敵と戦って…」
私は薬研の言葉を最後まで聞かずに、本体を持って部屋を飛び出した
後ろで いち兄!?という声が聞こえたが、私は審神者部屋へすぐに向かった
私は審神者部屋の襖を勢いよくスパンッと開けると、審神者に向かって問い詰める
一「失礼します!!審神者殿、Aの件ですが…!
…?」
そこまで言って審神者の様子がおかしいことに気づいた
いつもなら、私のことをすごい形相で睨むのに、今日は顔を見向きもしないのだ
…なんだ?
私は「審神者殿?」と声を掛け、審神者殿の前へ行くと…
主「………っ……ぅ…っ……ひくっ」
審神者は声を押し殺して泣いていたのだ
私は驚きのあまり、固まってしまった
…は?…な、何故こいつが…
すると審神者はポツリポツリと呟く
主「俺が悪いんだ…っ…こんな気持ち初めてで…っ
どうしていいかわからないからって…っ
俺のことを見てくれないからって…あんなことをして…ひくっ
…あいつが折れるなんて思ってもみなか…った…!」
う、あぁぁぁぁぁぁ…と泣き崩れる審神者。
そこで私はようやく悟った
あぁ…そうか
この人間もAのことが好きだったのか
でも、どうしたらいいかわからず…あの行為に至った…というわけか
………なんと醜い生き物だ
嫉妬にかられ、Aを傷つけたのか…
でも同じことを私はAにしてしまった…
私はギリ…と唇を噛みしめる
そしてスッと本体を抜くと、泣き続けている審神者の首筋に刃をあてる
たとえ、Aにたいする気持ちが恋情だったとしても。
Aが折られるきっかけを作ったのはお前だ。
その罪、償ってもらうぞ
私は勢いよく刀を審神者の首筋に下ろした
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カリナと咲(プロフ) - コメント失礼します。うわ、うわぁすごい。語彙力消滅するくらいすごい。彼方やべぇ。ビビった。こんな驚きありがとうございます。 (2022年2月14日 0時) (レス) @page45 id: 5c46ccd9a8 (このIDを非表示/違反報告)
みなつき(プロフ) - ぷかぷか桃李にゃんこ二号さん» そうですか?wじゃあこのままで!wwこれからもよろしくお願いします!(*^^*) (2018年9月10日 16時) (レス) id: c01196726f (このIDを非表示/違反報告)
ぷかぷか桃李にゃんこ二号(プロフ) - みなつきさん» んーん、全然!!むしろそのままでよろしくお願いしますって感じ! (2018年9月10日 10時) (レス) id: d641c5035a (このIDを非表示/違反報告)
都夢(むっちゃん)(プロフ) - みなつきさん» ああ。いい驚きだった。感謝する。 (2018年9月8日 6時) (レス) id: 7f21632981 (このIDを非表示/違反報告)
みなつき(プロフ) - 都夢(むっちゃん)さん» えへへ(´∀`*)どうだ、驚いたか! 笑笑 (2018年9月8日 6時) (レス) id: 7f6c964cef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みなつき | 作成日時:2018年6月23日 16時