【ま.ふまふ】雪の世界に求めるもの。―完―

終局／第三十九話　幸せな世界 ページ42

その後、退院した。
まふとあけましておめでとうパーティをして、学校にもまふと一緒に通うようになった。

クラスも同じで、いつも二人で一緒にいた。笑って過ごすことが増えた。
いつの日からかいじめはなくなってて、いつの間にかクラスに馴染んでて、女の子の友達もできた。
でもまふはもう友達じゃない。親友なんだ。


春になると進級した。
またクラスが同じになってもっともっと楽しくなった。
こんな学校生活を送れる日が来るなんて夢にも思わなかった。
毎日まふと一緒に登校した。


夏になった。
だんだん暑くなってきて夏休みが来た。
新しくできた女の子の友達とも遊んでたけど、一番一緒にいたのはまふだった。
いつもの公園で話をしてたり、買い物に行ったり、遊園地に行ったり。
相変わらず家は楽しくなかったけど、私から積極的に家族と話すようになった。


秋になった。
運動会とか、文化祭とかの行事があった。
去年は私は虐められてたからハブられたり、大変な係を押し付けられたりもしたけど、今年はそんなこともなくて、行事を楽しんだ。文化祭はまふと一緒に回って食べ物を食べたり、みんなの発表を見たりしてた。


そして、待ち望んだ冬がやってきた。
家族は私がたくさん話しかけるようにすれば自然と笑顔が生まれるようになった。
完璧にとまではいかなかったけれど、だんだん家庭の雰囲気も良くなったと思う。

12月の初めに初雪が降った。パラパラと舞う雪を眺めながらまふと一緒に学校から帰って、そのまま公園に行った。
雪が降る日は必ず公園に行くことが当たり前になっていた。ベンチに座って二人でたくさん話した。


そして、冬休みがやってきて…クリスマスが過ぎ…大晦日。


私はその日に公園で「まふが好きです」って伝えた。

その前の日なんかはこのことが頭でぐるぐる回っててすごく緊張してたけど、きちんと言葉に出せた。好きっていう気持ちが分かった。
大晦日の日も雪が降ってて積もってた。そんな真っ白な世界で私たちは結ばれた。

プレゼントも渡した。私が渡したのは花。ベゴニア。
花言葉は片思い、愛の告白などなど…。片思いではないけどこの花10月18日の誕生花の一つなの。
まふの誕生日は10月18日でしょ？だからさ。
そして色は白色にした。やっぱりまふは白色が似合うから。

その後に抱きしめられた。
すごく暖かかった。すごく幸せだった。

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