終局/第三十七話 好きがわからない世界 ページ40
二人の間に沈黙が訪れてた。
何を話せばいいのかもわからなくて私はずっと黙っていた。
するとまふがゆっくり、私の顔を見て話し始めた。
「あのね。話したいこと、ずっと言いたかったこと、あったんだよ。聞いてくれる?」
私は体を少し起こしながらまふの話を聞くことにした。
『なに?』
確か去年から言いたかったことだったはず。何なんだろう。
全然思いつかないな…。
「本当はあの公園で言いたかったんだけどね……。」
心なしかまふは少し震えている気がした。緊張?
まふはいったん区切ると、涙を袖でごしごし拭いて深呼吸をして笑って言った。
「僕はずっとAのことが好きです。」
…………え?
「本当に恥ずかしい…。こんなに緊張するものだって知らなかった…。」
まふは顔を赤く染めて言っていた。
私は驚きすぎて声が一つも出てこなかった。頭がフリーズしていた。
まふは少し俯きながらまた話し始めた。
「それでさ、このペンダントをとりに行ってたんだ。そうしたら思いの外、時間がかかって間に合わなくて…。それで少し遅れてたんだ…。本当にごめんね。生きててよかった……。」
そう言ってあの時まふが私につけてくれたネックレスをまふは取り出して私の首に腕を回してつけてくれた。
こんなことって……あるんだ………。
『このペンダント……私がこっちに戻ってくる前に向こうにいたまふがくれたやつと全く同じ…。』
そう言うとまふは目を見開いて「そんなこともあるんだね」って言ってた。
そして、本題を聞いてきた。
「Aは……………僕のこと……どう思ってる?」
そうだよね。返事返さなきゃだよね。
私ってまふのことどう思ってた?
そう考えると分かんなくなっていった。
でも、まふがいて私は変われた。
まふがいなかったら私は死んでた。
まふがいたから生きようと思った。
まふのことしか考えてなかった。
これは果たして「好き」なのか。
分からなかったから思ったことをそのまま述べることにした。
『私が死んだとき、まふにそっくりの人がさ、その世界を案内してくれたの。その時はまふって分からなかったけど、この世界に来る直前に気づいたんだよ。
私はまふに一番会いたかったんだって。
まふがいたから生きようと思った。まふがいなかったら私は死んでた。』
まふは私の拙い話を頷きながら聞いてくれてた。
続きも頑張って言葉にしていった。
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華奈(プロフ) - みぃさん» 遅くなりすみません、読んでくださってありがとうございます、感動していただけて嬉しいです! (2019年9月28日 14時) (レス) id: e9673d1453 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ - これを見た時、心が動かされました!!私も色々あってとても辛い時に見まして、勝手に涙が溢れて来ました。この物語を作って下さってありがとうございました(^^) (2019年8月25日 11時) (レス) id: 1278da2542 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ - 訳)I was saved in your smil 私はあなたの笑顔に救われました Happy Birthday Mr' mahumahu 誕生日おめでとう まふまふ! I'm really happy that you here ここに居ることを本当に嬉しく思います 勝手に訳してすみません (2019年8月25日 11時) (レス) id: 1278da2542 (このIDを非表示/違反報告)
華奈(プロフ) - 心愛さん» それは良かったです!ありがとうございます! (2018年11月30日 23時) (レス) id: c9d3152c02 (このIDを非表示/違反報告)
心愛 - とてもよっかたです! (2018年11月30日 23時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
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