【ま.ふまふ】雪の世界に求めるもの。―完―

伍／第二十話　大きな扉がある世界 ページ22

しばらく歩いていると大きな大きな扉に突き当たった。


「ここ……開けたら紫の髪の人がいる。僕らは入れないから一人で行ってね。」


『まふたちは入れないの？なんで？』


一人は少し不安だった。あの時は少し困惑してたからあんなに話せたけど、今は落ち着いてるからもしかしたら話せないかもしれない…。


「俺たちは入れない。この世界の人間だから。ここに住んでる人だから。」


そらるさんはそう言うけどよく意味が分からなかった。
なんでだろうか？この世界に住んでる人は入れない？私はなら、どこの世界に住んでいるっていうの？


「そのことについては詳しくは話せないから。ごめんけど。僕らにもよく分かんないんだ。」


まふたちにも分からないって結構すごいね。
この世界については何でも知ってたから。


「ちゃんと戻ってくるんだよ？絶対にこっちに戻ってくるんだよ？分かった？絶対だからね？」


まふがすごく念押しをしていた。
そんなに何か危険なことでもあるのかな？


『うん。分かった。』


「絶対ここで待ってるから。Aが戻ってくるまでここにいるから。」


まふはそう言っていた。
真剣な顔で。


『うん。なら行ってくる。』


そう言って目の前にある扉を押した。

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