4話 束縛きついのは仕方ないか ページ4
知らない人だらけの筈なのに、もう知っている人に2人も出会ってしまった。
これは幸運なのか、不運なのか。
キ「よう」
ミ『あ、キルア』
まさかキルアにも会うとは。
昔何度か遊んでやっていたとはいえ、久し振りに会うとキルアも成長して見える。
今日はなんだか分からない日だな。
キルアも試験受けるんだ。
キルアか…
キルア。
そうか。
イルミんがいるのはそういうことか。
イルミん、束縛きついなあ。
キ「さっきから見てたけど、お前よくあんなのに近付けたな」
A『あんなの？』
キ「なんか、カタカタいってる奴もだし、変な変態みたいな奴も」
当然だが、キルアはその「カタカタいってる奴」がイルミんだって知らない。
だったら言わない方がいいよね。
A『まあ、知り合いだから。というか変な変態って言い方きついなあ』
キ「的を射てるだろ」
A『うーん』
キ「ま、お互い頑張ろうぜ」
キルアとは離れ、私は再びイケメン探しをした。
ト「やあ」
A『あ、ども』
暫くすると、(私的には)イケメンとは思えない人が話しかけてきた。
ト「オレはトンパってんだ。君、見たところ新人だろう？」
A『よく分かりますね。トンパさんは何度目で？』
ト「オレは35回受けてきたベテランさ」
A『情報収集の天才かよ』
人の良さそうな顔を向けるトンパさんは、35回も試験に落ちてきたらしい。
…ハンターのセンスないんじゃね？
諦めが悪いのは長所なのかどうなのか…
もうここまできたらパターンとか分かるだろうに。
私が惨めな目を向けていると、トンパさんは鞄を漁ってジュースを一本取り出した。
………
ト「ほらこれ、お近付きの印に」
A『ああ、ごめんなさい。私お兄ちゃんに人から物を貰わないように言われてるんです』
ト「そ、そうなの？そりゃ残念だね、あはは…」
ミ『お兄ちゃん私のセコムなので。それでは、また機会があれば』
5話 また変なことしてる…→←3話 絶対に背中は預けたくない
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作者名：ゴンクラ命の荒川白希 | 作成日時：2023年3月17日 13時
