【H×H】独り娘のWaltz 終焉-エピローグ-1 (ページ16)

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16話　蜘蛛の刺青ページ16

あんなの、まわり見てれば分かるのに。

一次試験のときから、彼は他の奴らと手を組んで新人を蹴落としていっていた。

そういう行動が結構見られた。
その時点で私は確信した。

「ああ、やっぱりな」

普通気が付くのでは？

やっぱり、ブラックリストにおいてAランク指定されている幻影旅団で育ってきた私の「普通」はズレているのかも知れない。

そうだ、旅団。

私がクラピカといづらくなった理由のひとつ。

でも、クラピカは私が旅団と関係しているなんて知りもしないから、今の状態だとただ私ひとりが気まずくなっているだけ。

ゴンが勝利して戻ってきた後、交代で前へ出たのはクラピカだった。

私はといえば、「ああ、クラピカイケメンだな。あの顔に傷が付かなきゃいいけど」とそんなことしか考えていなかった。

なんか見た目だけでも強そうに見せたかったのであろうクラピカの相手の彼は、クラピカに対しデスゲームを要求した。

死亡フラグじゃん。

私は黙ってクラピカの戦いを見ていた。

クラピカいい動きするじゃん、と思っていた時。

A『っ！？』

蜘蛛の刺青。

これは流石に驚いた。

あんな奴いたか？
一瞬はそう思ったが、はっきり見ると団員番号が書かれていなかった。

何がしたいんだろう、あの人。