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…
あれから30分ぐらい経った。
やけに緊張する心を押さえるように、俯いて二杯目のカフェオレを味わっていれば、
「A………、さん？」
頭上からずっと聞きたかった声がした。
『佐久間さん……』
見上げれば真っ黒で地味なスーツを纏った佐久間さんが。
髪色も少し落ち着いたように思える。
少し目を丸めて驚いた表情をした後、なにかに気づいたように笑い出した。
「あははっ笑
深澤やってくれてんなぁ……、
まだちょっと早いのに」
佐久間さんはそう言いつつ、さっき深澤さんが座っていた私の目の前の席に座った。
あの空間以外で佐久間さんと会うのは初めてだったから、なんだか感慨深かった。
(本当に……、佐久間さんが来てくれたんだ……)
…
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作者名：虹バラ
| 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/royal_myrt25
作成日時：2021年9月17日 18時
