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「ねぇ、この前の人また来てるって」
『この前の人って?』
「100万円の人!」
ラウはそろそろ戻らなきゃと控え室を出て行った。
100万円の人、随分とストレートな言われようだが多分佐久間さんのことだろう。
初めて会ったあの時から5日が経ったくらい。
結構コンスタントに来てくれるんだな、と思った。
綺麗なドレスに身を包み、いつもの席へと向かう。
すると、綺麗なスーツを身に纏った佐久間さんが笑顔でこちらに手を振っていた。
「また来ちゃいました!」
『ふふっ、嬉しいです』
その無邪気な少年みたいな笑顔に思わずこちらも笑顔になってしまう。
前回同様、値段を気にしない佐久間さんは少しのアルコールと桃のジュースを頼んだ。
お腹も空いていたのかフルーツの盛り合わせやパスタなども頼んでいく。
「お腹空いてると酔いが回るのが早い気がするんですよね」
いただきます、とパスタを頬張り始める佐久間さん。
『確かに、ご飯食べてる時はそんなに酷くならない気がしますね』
「でしょう?だからこのフルーツ一緒に食べませんか?
俺一人じゃ食べきれないですし」
『じゃあお言葉に甘えて』
目の前に置かれたマスカットを一粒口に放り込めば爽やかな香りが鼻を掠めた。
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作者名:虹バラ | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/royal_myrt25
作成日時:2021年9月17日 18時