おやすみ【赤】 ページ24
…
『はぁ……』
度重なる残業で溜まりに溜まった疲れ。
夜ご飯も食べる気力さえ湧かなくてしばらく食べていない。
『涼太も頑張ってるのかな』
付き合って一年以上経った私たち。
お互いに家の合鍵は交換しているけれど、疲れてるところに来たら迷惑かなと思ってしまってしばらく会えていない。
『会いたいなぁ……』
疲れと眠気のピークが来て目が開かなくなってくる。
そのまま意識を手放した。
・
涼「A」
夢の中で涼太の声が聞こえる。
『涼太……会いたかった……』
涼「俺も会いたかったよ」
『ふふっ、嬉しい…………』
やけにしっかりとした会話ができる夢だなぁと思いつつ、夢の中であっても久しぶりに話せたことが嬉しかった。
涼「そろそろ起きて欲しいな」
『やだ、まだお話してたい』
涼「ふふっ笑
大丈夫だよ、起きてもまだお話できるよ」
『…………？』
妙にリアルな頭に撫でられる感覚に思わず身を起こせば、目の前に涼太の顔があった。
涼「おはようA、元気だった？」
『へっ……？本物……？』
涼「本物だよ、安心して？」
涼太のたくましい腕が背中に回されてしっかりと抱き締められる。
大好きな匂いに包まれて、やっと状況が理解出来た。
涼太も忙しいだろうに、逢いに来てくれたのだ。
『涼太……久しぶり』
涼「うん、久しぶり。
随分と可愛い夢を見ててくれたんだね」
『恥ずかしいから忘れて……』
涼「えー、それは無理かなぁ」
『からかわないでよ』
涼「ふふっ笑 可愛くてついいじめたくなっちゃった」
ごめんね、と言った後に軽く合わさった唇。
まつげが触れ合う近さで緩やかに細められた切れ長の目が私を見つめる。
涼「Aよく頑張ったね、
お疲れ様」
また優しく頭を撫でてくれる涼太、言わずもがな私のことは分かるらしい。
涼「今日はもう寝ていいから、明日の朝は俺が作るからちゃんと食べてね」
『ありがとう涼太』
涼「どういたしまして」
優しくベッドに押し倒され、また軽く唇が触れた。
涼「愛してるよA……、おやすみ」
眠りにつく間際まで優しく頭を撫でてくれたおかげか、また夢の中に涼太が出てきたのは内緒にしておこうと思う。
…
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虹バラ(プロフ) - かなさん» ありがとうございます！これからもご覧頂けると嬉しいです！ (2022年4月12日 10時) (
レス) id: dbf5e0dd75 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - どのお話の展開もだいすきです！これからも楽しみにしてます！ (2022年4月12日 7時) (レス) @page45 id: 6205cccaf8 (このIDを非表示/違反報告)
虹バラ(プロフ) - まーこさん» そう言って頂けるととても嬉しいです、ありがとうございます！今後ものびのびと更新させて頂きますので目を通していただけると幸いです。 (2021年7月29日 22時) (レス) id: 1845cbb327 (このIDを非表示/違反報告)
まーこ - いつも楽しく読ませていただいております！虹バラさんのお話は読むとほっこりして全部大好きです(*´`*)お忙しいとは思いますがお身体に気をつけて頑張ってください！これからも更新楽しみにしております。 (2021年7月24日 13時) (レス) id: d4589aaf02 (このIDを非表示/違反報告)
虹バラ(プロフ) - 美紀さん» お優しいお言葉ありがとうございます！今後も作品は続けていく予定ですので目を通していただけると幸いです。 (2021年7月9日 22時) (レス) id: 1845cbb327 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虹バラ
| 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/royal_myrt25
作成日時：2021年3月7日 9時
