◆41話 ページ42
・
『素直？なんか褒められてる気がする！……あ、そういえば、今ってさ』
いつの間にか、はっきりわかるほど声に重さがなくなっていた。
「どうしたの？今なんかあったっけ」
彩音ちゃんも、私も。
『直斗君、そこにいるんだよね』
「ああ……。うん、いるよ」
隠し事はよくない。
なにより、彩音ちゃんへの誤解が解けたから。
ちゃんと、友達として、ライバルとして、向き合いたいと思った。
ライバルはかっこつけすぎかもだけど。
『……聞いたかな。私、振られたよ』
彩音ちゃんだってこうして、ちゃんと言ってくれるんだから。
「本人から、聞いたよ」
少し息を吐いてから顔を上げると、直斗と目が合った。
狭い部屋では何度も視線が交差する。
そのたびに胸がキュッとなった。
『……そっか。じゃあ、今は邪魔かな。もう遅いし、今度また遊べる？』
そういえば、もう日付変わってたんだっけ。
迷惑とか考えず電話しちゃった。
「うん、遊ぼう。こんな時間に電話しちゃってごめん。あと……ありがとう」
ありがとう。
意味はたくさんある。
言ってからなんだけど、恥ずかしい。
返事を聞く前に急いで電話を切る。
最近の私はキャラ崩壊もいいとこだ。
人前で泣くなんて絶対にしない、意地っ張りで可愛くない女子高生だったはずなのに。
この夏休みはいろんなことが狂わされっぱなしだった。
そのまま机の上に携帯を置き、さっきまでと同じようにベッドに座る。
自分のぬくもりが残っていた。
「仲直りできたよ。遊ぶ約束もした。……色々、教えてくれてありがとう」
今度のありがとうは、そこまで恥ずかしくない。
なんか、もう全部知られちゃってるような気がしたから。
「お礼とか恥ずいからやめろって。……よかったな」
直斗は恥ずかしいんだ。
からかってやろうかな？
「……で、さ。あと一つ、言わないといけないことがあるんだけど」
直斗が口を開き、両手を組みなおす。
部屋の中に、少し緊張した空気が流れるのを感じた。
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みなとS*(プロフ) - まゆみさん» 読んでてぱっと感じる印象とは違った、っていうのを目指していたので嬉しいです……！コメントありがとうございました、頑張ります〜 (2019年6月13日 5時) (
レス) id: 9a77893b90 (このIDを非表示/違反報告)
まゆみ - 面白かったでっす！！彩音さんは友達たくさんいそうなイメージあったけど実際はいじめられてたんですね。いじめって怖い。これからも頑張ってﾈｰ!!!＾＾ (2019年4月15日 3時) (レス) id: d4ac2eaa92 (このIDを非表示/違反報告)
みなとS*(プロフ) - アラーネアさん» アドバイスありがとうございます。おもしろかったといってくださり光栄です。アドバイスを糧に精進します！ (2018年11月2日 22時) (レス) id: 06aef33b9e (このIDを非表示/違反報告)
アラーネア(プロフ) - いいですよ！ですが、面白かったですよ！！完結していますが頑張ってください！！ (2018年11月2日 16時) (レス) id: 7bda2fd29b (このIDを非表示/違反報告)
アラーネア(プロフ) - 読みました！！セリフ以外全てが夢主sideになっているのはなるべく避けたほうが良いです。そして、もう少し人の様子などを入れた方が、読み手も想像しやいです。小説は、いかにどれだけ文章で状況、様子を表現できるか。ですので、夢主が考えていることは（）にした方が (2018年11月2日 16時) (レス) id: 7bda2fd29b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みなとS* | 作者ホームページ：
作成日時：2018年7月27日 7時
