◆10話 ページ11
・
「ねえA」
あまり人のいない小さな公園に来た時、彩音ちゃんが振り返ってつぶやいた。
「なに?どうかした?」
なんだろう。
彩音ちゃん、何言うかわからないから怖い……。
「ちょっと座って話さない?」
「……いいよ」
わからないけど、逃げられる雰囲気じゃない。
彩音ちゃんは、悪い子じゃない。はず。
ただ素直なだけの、いい子。
いつもと同じようににこにこしたまま、ベンチに座る彩音ちゃん。
ここ座りなよ、とばかりに隣をポンポンたたいている。
「……なに?」
座りながら、自分から先に聞いてみる。
楽しいことだといい。
笑っちゃうような話であってほしい。
それか、ただ何となく雑談をするだけでもいい。
お願い。
「なんで、そんな固いの?ちょっと話したいことがあるだけだよ」
心を読んだかのようなタイミングにドキッとする。
話したいこと。なに?
彩音ちゃんは、なかなか口を開かない。
しゃべるかどうか、まだ迷っているかのように。
そんなに、大事なこと?
私に話すような?
その時、携帯の受信音が鳴った。
誰かから、メールが届いた音。
それは私のカバンの底から聞こえた。
「見て、いいよ」
彩音ちゃんに促されて、携帯を出して開く。
空気が変わって少しほっとした。
15人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みなとS*(プロフ) - まゆみさん» 読んでてぱっと感じる印象とは違った、っていうのを目指していたので嬉しいです……!コメントありがとうございました、頑張ります〜 (2019年6月13日 5時) (レス) id: 9a77893b90 (このIDを非表示/違反報告)
まゆみ - 面白かったでっす!!彩音さんは友達たくさんいそうなイメージあったけど実際はいじめられてたんですね。いじめって怖い。これからも頑張ってネー!!!^^ (2019年4月15日 3時) (レス) id: d4ac2eaa92 (このIDを非表示/違反報告)
みなとS*(プロフ) - アラーネアさん» アドバイスありがとうございます。おもしろかったといってくださり光栄です。アドバイスを糧に精進します! (2018年11月2日 22時) (レス) id: 06aef33b9e (このIDを非表示/違反報告)
アラーネア(プロフ) - いいですよ!ですが、面白かったですよ!!完結していますが頑張ってください!! (2018年11月2日 16時) (レス) id: 7bda2fd29b (このIDを非表示/違反報告)
アラーネア(プロフ) - 読みました!!セリフ以外全てが夢主sideになっているのはなるべく避けたほうが良いです。そして、もう少し人の様子などを入れた方が、読み手も想像しやいです。小説は、いかにどれだけ文章で状況、様子を表現できるか。ですので、夢主が考えていることは()にした方が (2018年11月2日 16時) (レス) id: 7bda2fd29b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みなとS* | 作者ホームページ:
作成日時:2018年7月27日 7時