戻れないから呼ばないで【オリジナル】

◆06話 ページ7

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結局、三人でゲームセンターに行くことになった。
私はあんまり行かないけど、直斗と彩音ちゃんが好きなんだって。

「みてみてA、直斗君！これ取れた、当たり！」

毎度おなじみクレーンゲーム、彩音ちゃんが当たりをゲットしたらしい。
いつの間にか蓮見君じゃなくて直斗君になってる……。

ああでも、こんなネガティブだとだめだよね。
直斗にも振り向いてもらえるわけない。

「おー、すごいじゃん。見して？」

「ほんと？どれー？」

もとはポジティブな性格なんだし、こんな時に発揮できなくてどうする。
せめて楽しもう！
どうにかなる……といいな。

「うわ、めっちゃ可愛いね、これ彩音ちゃんがとったの？」

「うん！Aもとってみなよ、ちょー簡単だから！」

「わかった、やってみる。地味に初挑戦」

機会に百円玉を入れ、取っ手を握る。

「そうなの！？直斗君とこういうとこ来たりしないの？」

「いや、来ない来ない。Aこういうの苦手」

「うん、あんまこないかな」

さっきもそうだけど……。
彩音ちゃんは私と直斗のことをどう思ってるのかな。
そういう関係じゃないよ、悲しいことにね。

彩音ちゃんは、とれたばかりのクマの人形をモフモフしてる。
……かわいいなあ。
彩音ちゃん、女の私から見てもめちゃくちゃかわいいんだよね。
目パッチリだし鼻小さいし背低いし……。
黒髪ストレートボブなのもかわいいポイントな気がする。
おしゃれだし。

直斗とも、お似合いだな。

ぼーっとしていたせいで、何も取れることはなくゲーム機が止まった。

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