僕の望みは、「平穏」【六年生】【男主】【RKRN 】 (ページ41)

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補習授業を回避せよの段6 ページ41

ヒュッとどこからか矢が二本飛んできて、そのハチマキを貫いた

「「！？」」

二人が驚いて、ハチマキから手を離してしまう

矢が近くの木に刺さる寸前、矢の先端に結ばれていた糸が張り、飛んできた方へ返っていく

庄左ヱ門と伊助がいるはずの茂みに向かって…─────

虎若「えっ！？庄左ヱ門？伊助！？」

団蔵「どういうこと！？」

庄左ヱ門「だめじゃないか、ハチマキをそんな狙いやすいところに持っていっちゃ…」

そういう庄左ヱ門が茂みから出てくる…はずだった

団蔵「なっ、五十嵐龍之介先輩！？」

手に弓と、ハチマキに刺さった矢を持った龍之介が姿を現す

『伊助「擬音の術、って授業でならっただろ？」庄左ヱ門「姿を見ていないのに、そんな信用しちゃだめじゃないか」ってね…！』

声を変えて話す龍之介に、ポカンとする虎若と団蔵

その時、新たに二本の狼煙があがる

『おや、仙蔵もまた二枚取ったようだねぇ。さぁ君たちも校庭に帰り給え。罠にかからないようにね！』

それじゃ、と龍之介が木の上に消えていった

それを唖然として見送った二人は、六年生の技術を目の当たりにして、しばらく放心していた…─────

　虎若、団蔵脱落