改-塀登りができないの段4 ページ32
『さぁ、しんべヱダイエット作戦開始!』
しんべヱがランチを終えて、金楽寺へ向かっていった後の正門にて、よそ行きの衣装に身を包んだ三人がいた
きり丸「目一杯走らせるように誘導するってことっすけど、どうやってしんべヱを走らせるんすか?」
乱太郎「金楽寺の途中にはおいしいおだんご屋さんがあって…」
『どーせ、そこでまた腹一杯に団子を食うんだろう?そんな余裕は与えないから、安心し給え』
自信満々に笑った龍之介が、首からかけていた紐を引っ張ると、その先にくくりつけられた小さな笛が出てきた
乱太郎「それは?」
『犬笛。人間には聞き取れない音がなる特殊な笛で、犬を使役するときに使われるんだよ。今回は…』
そう言って龍之介が犬笛を吹くと、ガサッと近くの茂みが揺れ、そこから黒い毛並みの狼が現れた
きり丸「ひぃ!」
乱太郎「あっ、クロですか?」
『そう、僕がよく使うレギュラーメンバーのクロくんでーす!』
きり丸「えっ、先輩のペットなんすか?この狼」
『まぁペットと言うか、う〜ん…操獣遁のときの相棒っていうかんじかなぁ?』
かわいいでしょう?とクロの頭を撫でた龍之介が、かがんでクロに指文字で指示をおくる
じっとそれを見たクロが龍之介の体に頭を擦り付ける
了解したときの合図だ
『よし、任せたよ、クロ』
「ワフッ」
軽く吠えたクロが、勢いよく飛び出していった
『さあ、私たちは二人を尾行しようか!』
「「はい!」」
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作者名:湊 | 作成日時:2023年9月22日 8時