危険な薬草取りの段 3 ページ20
外出届を小松田さんに渡し、裏山を目指して歩き始める
乱太郎「そういえば、龍之介先輩は薬草の場所、知ってるんですか?」
『知ーらなぁい』
乱太郎「えっ、でも、迷いなく進んでますけど…」
『知らないけど、伊作から地図はもらったよ』
乱太郎「あ、じゃあそれを見て行きましょうか!わたしもまだ行ったことのない場所なので…」
地図を渡してもらおうと乱太郎が手を出す
すると、そこに龍之介が頭の上に?を浮かべながら自分の手を置いた
乱太郎「えっと…地図を…」
『持ってきてないけど』
乱太郎「えぇーーーー!!!それじゃ、分からないじゃないですか!」
『大丈夫大丈夫。僕、一度見たら覚えられるから』
さぁ行こー!と松葉杖をコツコツ言わせながら龍之介が乱太郎の前を進む
乱太郎(ぜっったい、地下牢まで迷子になったっていうのは嘘だ…!!!)
乱太郎「あ、あの、この間はしんべヱと喜三太を助けてくれてありがとうございます!」
『えぇ〜?僕は迷子になっただけなんだけどねぇ?』
乱太郎「でも、城の見取り図は知ってたでしょうし…。きっと二人が捕まるのを見て
そこまで言った乱太郎を、龍之介が自分の口に人差し指を当てて、制止する
『そういうのは、黙ってた方が格好良いんだよ?』
ニコッと笑う龍之介に、乱太郎はこう思ったのだとか
乱太郎(何を考えているのか分からない先輩だっていう噂…本当だったんだ…)
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作者名:湊 | 作成日時:2023年9月22日 8時