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六年生の実戦的実習の段 1 ページ2

「「「せーの、それーーー!!」」」

三人の掛け声にあわせて手裏剣が放たれる

ギューンと飛んだ手裏剣は勢いよく

「「「あぁ〜…」」」

明後日の方向へ飛んでいってしまった

きり丸「やっべ〜!」

乱太郎「またどこかへ飛んでいっちゃった!」

しんべヱ「はやく拾いに行かないと!」

手裏剣、どこ〜!?と叫びながら三人が走り出した




一方、手裏剣の飛んでいった先では

『はぁ…?手裏剣…。敵意もなしに僕を狙えたのは一体…』

(ギリギリまで気配にも気づけないとは…)

裏庭でポカンとしながら3つの手裏剣が刺さった松葉杖を見ているのは…

「「「あ、あったーーーー!!!」」」

『あった〜!じゃなくて、先に僕の心配をしてほしいねぇ。お前たちの仕業か。道理で敵意もなにもないはずだよ…』

乱太郎「あ、すみません。六年い組の五十嵐龍之介先輩」

しんべヱ「でも、当たらなかったんですね!」

きり丸「さすが、同じく六年い組、学年一成績優秀で冷静な立花仙蔵先輩と肩を並べる龍之介先輩ですね!」

『説明臭いセリフをどーも』

やれやれ、とため息をつき松葉杖に刺さった手裏剣を三人に返す龍之介

乱太郎「先輩はどうしてここに?」

『見ればわかるだろうけど、弓矢の練習だね』

ほら、と龍之介が顎でしゃくった方には的があり、全ての矢が真ん中の黒い部分に刺さっていた

乱太郎「さすが学園一の弓道の使い手と呼ばれる龍之介先輩ですね!」

きり丸「遠距離武器が得意とは聞いてましたけど、百発百中じゃないッスか!」

しんべヱ「すごーい!なら、手裏剣も得意なんですか?」

『え、手裏剣?』

期待で目をキラキラさせる三人にギョッとしながら龍之介が返す

乱太郎「わたしたちに、手裏剣教えてください!」

しんべヱ「教えてくださーい!!」

きり丸「授業料はとりませんよね?」

乱太郎「きりちゃん…」

『まぁ下手ではないけど、一つ言っておくと手裏剣は別に遠距離武器じゃないよ?』

仕方がないなぁ、とため息をつきつつ近くに置いてある椅子を引き寄せて座りながら龍之介が言った

しんべヱ「えっ!違うんですか!?」

『正確に言うと、ね
 手裏剣の有効距離は知っているかな?』

「「「友好距離?」」」

『その友好じゃなくて。射程距離と言えばいいかな?』

しんべヱ「舎弟…?」

きり丸「兄貴!…ってことですか?」

『ちが

土井「攻撃可能な距離のことだっ!!」

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作者名: | 作成日時:2023年9月22日 8時

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