私がいないハイキューの世界

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北川第一、ベストセッター賞受賞及川徹。そんなことを聞いたのは、二人が部活を引退して直ぐ。もうそんな流れなのかぁ。教室の隅で黄昏ていた。そんな時、何だがざわざわと廊下から声が聞こえる。女子が喜ぶようなそんな声。あぁ、あぁあ。嫌な予感は的中する。


「お姉ちゃん‼︎俺、ベストセッター賞取ったよ‼︎」


お姉ちゃん⁉︎兄弟なのか⁉︎、と廊下で教室で。いや、皆も私のこと姉さんって呼ぶじゃんか‼︎ 叫びたかったけど、及川君がいるから止める。


「及川君、おめでとう‼︎」

「うん‼︎撫でて‼︎」


犬かい。めちゃくちゃ言いたかったけど、言ったら言ったで周りにいる女の子たちが何か私に言うかもしれないから止めておく。そんな時、廊下から悲鳴が聞こえた。今度は驚くような声。あっ、これは岩泉君が来ましたね。そう、思っていた。


「ッ姉貴に触らないでくださいよ、及川さん」

「ッこのクソガキ‼︎絶対譲らないからね」


しかし、教室に入ってきたのは、さっきまでトイレに行っていた影山君だった。もうわけわからんよお姉さん。黙って教室から抜け出した。


「この際だから、Aに聞こ。絶対飛雄ちゃんには勝てる_ ってお姉ちゃんいない⁉︎」

「あ、及川くぅん。さっきお姉ちゃん出て行ったよ」

「名前の知らない女の子ありがとう_ って何で逃げたのさ⁉︎」

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