夜永唄 [月島蛍］ (ページ9)

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8 月島　蛍side ページ9

正直いつからか覚えてないｹﾄﾞ

美南に対する感情がわからなかった。

僕はそれよりも谷地さんへの気持ちが

強くなっていたから。

谷地さんとは同じ会社で部署は違ったけれど、

同じ高校で部活も部員と、マネージャーの関係、

ましてや妹の美南と付き合っていたから、

仲良くなるのは必然的だった。

一緒にいる時間は美南より少ないはずなのに、

だんだんと谷地さんに惚れていった。

美南以外の女子とこんなに仲良くしたことが

なかったからその新鮮さに溺れてるのかもしれない。

だから、それもあって美南への感情が分からなくて

家からも出ていった。

今は、山口の家に泊めてもらっている。

山口にはもちろん

山「ツッキー、ほんとに美南ちゃんのこと、

　もう好きじゃなくなったの？」

って言われて、僕もバカではないから、

冷静になって、家に戻った。

ｹﾄﾞ、鍵は開けっ放しで美南の姿がなかった。

ほんとだったら、探しにいくべきだ。

でも僕は行かなかった、いや行けなかった。

見つけたとして、美南と話す資格もないと、

怖気付いてしまったからだ。

その数日後谷地さんに呼び出された。

谷「ねえ、月島くん美南と何かあった？

　月島くん最近元気ないから、、、」

「別に、、、別れたﾀﾞｹ」

谷地「え！？美南と？どうして！？」

「正直、美南に少し冷めてきt(ﾊﾟﾝｯ)」

いきなり頬に痛みが走った。一瞬理解が出来なかった

でも数秒後谷地さんの怒っている顔が見えて

叩かれたのだと理解する。

谷「どうして、相談してくれなかったの？

　何があったかわからないけど、

　美南を傷つけるのだけはやめて、

今だったら遅くないよ！話し合った方がいい!」

谷地さんは叩いたりしてごめんと謝って去っていった

谷地さんのいう通りだった。

一方的に別れ切り出して、、

覚悟を、決めた。

決めて仕事が終わったら会いに行こうと

メッセージを送ったがいつものように

すぐに既読がつくことはなかった。