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いつの間にか彼が後ろにいた
彼は今日外交だったはず...!
「こんなとこで何してんのさ?」
「外交中にメイドが入ってきてな
姫が逃げたー言うから迎えに来た、おまけ付きで」
「おまけ?」
後ろを振り向くと見知らぬ人が立っていた
金髪で眉が異様に濃い
「貴方がこの国の姫ですか?
俺はアーサー・カークランド、イギリスから
参りました」
私に目線を合わせアーサーは私の手を取ると
手の甲に口付けてきた
「私なんかに用でもあるんですか」
「いや、美しい姫がいると聞き一目見ようと」
なんだコイツ、無性に腹立つ
ポルさんはなんでこんなやつを...!
「ポルトガルの言う通りだ、可愛いな」
「自慢の植民地やもん」
「ごめんポルさん、何言ってんの?」
いらないやつを連れてきた上にこの言い様である
頼むから1人で居させろや
「ほら、城に戻るで」
「ヤダ」
「俺が怒られるやん」
「絶対ヤダ」
「上のやつらめんどいからはよしてや〜」
「いーやーだー!」
「アンニュイやわ...」
どうしても戻りたくない
あんな所やだ
「はぁ...お前、女の子の扱い雑だな」
「うわっ!」
急に浮遊感が私を襲う
アーサーが私を抱き上げていた
「さて、戻りますよ姫」
「離せ変態」
「グフッ」
軽く右頬にストレートを決め
地上へ降りると森の方向に駆け出した
「あ、逃げられた」
「追いかけねーのかよ!」
後ろから2人の喧嘩の声が聞こえる
「なら、もう一緒に寝てやらん」
「っ...!」
「は?お前ら一緒に寝てんの?」
「俺が甘えると懐くんや」
彼に私の弱点はバレバレのようだ
仕方ない
「だって、ポルさん好きだもん」
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作者名:守宮烏 | 作成日時:2019年11月15日 21時