警告5 ページ6
なんてことがあったもんだから今現在、私はマットに仰向け。顔には真っ白で濡れたタオルが被されていた。
ていうか、なんで被せた?これじゃまるで死人じゃない。
額に畳んで置いてくれるだけでいいってのに…
あの人たち、私で遊んでやがるわ、絶対。
まあ、だいぶ体調も良くなってきたところだし、ずっと寝てるのも申し訳ないってものよ。
だなんて思って体を起こせばその瞬間に目の前が真っ暗になるほどの強い衝撃。
『ぶっへ』
トン、トン、トン、コロコロコロー…
………顔に、あたったよ?
何が?ボールに決まってんでしょ。
チカチカと光るような眼前にピリピリと痛む顔面。
思いっきりぶつかったはずの物体、バレーボールは目の前をコロコロと転がっていた。
その出来事は、彼らも予想外だったのかシーンと静まり返った空気は次第に緊張というものを帯びてきたのだ。
それも仕方あるまい。だって乙女の顔面にボールがズドーンだよ!?こんなたまたま起き上がった所に顔があって当たっちゃうなんて最悪なことある!?あってたまるかよ!!こんな調子じゃ1時間後には体中アザだらけだわ!!
「大丈夫…?なわけないよね。」
『…神様ったらまだ許してくれてないのかしら。
ちょっとしたことの罰がこんなにも重いなんて聞いてない…
注意してなかったわたしも悪いと思うけどね、それにしたって貧血後に顔面はないよ!!
誰!!誰がやりやがったの!?もう嫌!!これだからイケメンと居たくないのよ!!呪いどころか祟が巻き起こるわ!!』
怒りに頭を沸騰させながらも立ち上がって歩く先にあるボール。周りにいる彼らは何が起こるやらと顔を真っ青にして焦り狂っている。
そんなの知ったこっちゃねぇな!!と無我夢中で掴んだバレーボールを思いっきり肩を使って振るった。
ドーン…
大きな音を立てて弾むボールは遠くに飛ばしたはずなのに目の前を飛んでいる。
『え。』
跳ね上がって高く跳んだそのボールは体育館のライトと重なり、後光のように光を纏った。それはだんだんと真下にいる私に近づいてきて…
ねえ、嘘でしょ。
『ブッ』
二度目の顔面だった…
何となくそんな気はしてたけど!!ここまで来るとただの不幸体質!!自爆じゃんかよ!!
『くそやろう!もう嫌だ!こんなとこ戻ってきてやるもんか!!』
そう叫んだ私はそのまま体育館を飛び出して行ってしまったのだった。
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未完成。(プロフ) - 続きみてぇ!!! (2022年4月20日 14時) (レス) @page11 id: a30b549139 (このIDを非表示/違反報告)
萌戯(プロフ) - すっごく面白いです!これからも応援しています!更新頑張ってくださいね! (2020年3月11日 16時) (レス) id: 94553c1dd3 (このIDを非表示/違反報告)
めーぷる - インナーマッスルが鍛えられる良い作品ですね(真顔)《訳めちゃめちゃ面白いです 笑いすぎてお腹痛いくらいです!これからも更新頑張ってください》 (2020年1月24日 10時) (レス) id: f01d8b6a59 (このIDを非表示/違反報告)
水面雫(プロフ) - アイクルトさん» ありがとうございます!!自分で作ってると面白いかなんてわからないのでそう言って貰えるととても嬉しいです!!更新頑張ります!! (2020年1月16日 19時) (レス) id: 8bb0b72cc6 (このIDを非表示/違反報告)
アイクルト - 面白かったです!思わず吹き出すくらい←更新、頑張ってくださいね!!応援してます! (2020年1月15日 22時) (レス) id: ef72670758 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水面雫 | 作成日時:2020年1月14日 14時