4本の薔薇～another story～【Fischer’s】 (ページ9)

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流行に乗らないリズハページ9

シルクside

流しタピオカチャレンジが終わって片付ける前にAが帰ってきた。

「ただいま」

モトキ「おかえりぃ」

「え、何それタピオカ？」

ンダホ「うん。今流しタピオカチャレンジやってたの」

「……あー、流しそうめんのタピオカバージョンか」

流しそうめんの機械に沈んでるタピオカを見たAは顔を顰めた。

何故にそんな顔？

ンダホ「りっちゃんタピオカ好き？」

「嫌い」

シルク「嘘だろ！？！？！？」

「嘘言う必要ないでしょ…」

モトキ「えー、美味しいよ？」

「全ての女子がタピオカ好きだと思うなよ」

ンダホ「名言出た」

真顔ガチトーンで言わないで。

圧半端ないんだよ、お前のその顔で言われると。

「そもそもミルクティーというか紅茶も好きじゃないからね」

シルク「えっ！？そうだっけ！？！？」

「うん」

何、だと……！？

Aがミルクティー好きじゃないことも初めて知った。

でも確かに紅茶の類を飲んでるとこ見たことねぇわ！

コーヒーか紅茶か選ぶ場面はいつもコーヒーだった気がするし…。

モトキ「飲む？タピオカミルクティー」

「は？」

モトキ「ごめんなさい」

だから真顔ガチトーンやめて！！

普通に怖ぇ！！

「タピオカは……まあ味もだけど、見た目がダメ」

ンダホ「あー……うん」

シルク「確かに、これ沈んでるタピオカ汚ぇしな」

「カエルの卵にしか見えなくてさ」

モトキ「ｺﾞﾌｯ」

ンダホ「……何かそれにしか見えなくなってきちゃった」

つん、と箸で動いてないタピオカを突く。

確かに遠くから見るとカエルの卵に見えるわ。

モトキ「もう、人がタピオカ飲んでるのにカエルの卵発言やめてよ」

「え、ごめん」

ンダホ「あのさ、好きかどうかはともかくとして、りっちゃんも流しタピオカチャレンジやってみてよ！」

「あぁ、それならいいよ」

シルク「俺らさっきやったけど、絶対に難しいからな」

「絶対に難しいはパワーワードだね」

いややってみれば分かるって！

ガチで難しいから！！

俺のタピオカ愛をもってしても1粒しか掴めなかったからな！！

「何秒？」

ンダホ「30秒」

モトキ「ちなみに人生の中で1番短い30秒だった」

シルク「俺が1粒、モトキが2粒、ンダホが0粒な」

「じゃあ目標は3粒で」

俺とモトキの間にAを座らせて箸と皿を渡した。

そんな余裕そうにしてられるのも今だけだからな！！