4本の薔薇～another story～【Fischer’s】 (ページ8)

今日:28 hit、昨日:7 hit、合計:71,919 hit

～ 3 ～ページ8

アーサー「そろそろ東京駅向かわなきゃいけないから失礼するよ」

シルク「どっか行くのか？」

アーサー「これから奈良の大仏見に行くんだ！」

そういえばアーサーって日本の歴史好きだったな。

だから奈良か。

アーサー「じゃあねミナミ！会えて嬉しかったよ！」

「あー、うん」

アーサー「冷たい！でもそんなとこも好きだよ！See ya! 」

マサイ「え」

ぺけたん「わぁ」

最後に爆弾落としていったんだけど。

意気揚々と去っていったアーサーの背中を見送る。

ていうか本当こんなとこで何してたんだろう。

ここら辺特に観光名所とかそんなんじゃないのに。

シルク「……Aの元カレ、まだAのこと好きだったりすんのかね」

「恋愛的な意味はないと思うよ、多分。あいつ昔からあんなんだったし。さっきのは友達としてじゃないの」

流石イタリアの血が半分流れてるだけあってさらりと恥ずかしいセリフとか言ってたから。

まあ今好きって言われるのは多少というか結構困る。

「だからそんな不安そうな顔しなさんな」

眉間に皺を寄せてる愛しの旦那さんの背中をポンポンと叩く。

「今はマサイくんしか見てないんだから」

ンダホ「……Aちゃんも結構恥ずかしいセリフ言うよね」

ザカオ「あー」

モトキ「思ったことをそのまま口に出すからじゃね？」

「だって本心言わないと相手に伝わらないでしょ？」

モトキ「言っとくけどそれ簡単にできないから」

シルク「それな」

マサイ「まあAのそういうとこも好きだけどな」

ぺけたん「マサイも突然惚気るのやめて」

ザカオ「マサイもマサイだよ」

ンダホ「そういう意味でもお似合いの夫婦だよね、2人は」

えー、照れる。

結婚してからお似合いって言われるの久々かも。

結婚する前に付き合ってるの公言してたから最近はあまり言われてなかったからね。

シルク「うし、そんじゃ帰りますか」

ンダホ「ねー、帰りコンビニ寄っていい？」

モトキ「俺もコンビニ行きたい。グミ欲しい」

ザカオ「俺ファミマがいい」

ぺけたん「すぐ近くに確かあったよ」

皆が話してるのを眺めながらマサイくんの隣に並んだ。

その顔を見上げて、笑いかける。

「こんなに素敵な旦那様がいるんだもん、元カレに揺らぐはずないでしょ？」

マサイ「……そういうの反則」

「ふふ」

マサイくんの考えてることくらいすぐ分かるよ。

安心させるために結婚指輪が光る彼の左手を握った。