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上達 ページ7

Aさんの家にお泊まりしてから数日が過ぎた。あの後俺はすぐ寝たから特に何が起きた訳ではない。俺ヘタレではない、よね、うん。そういう事にしとこう。



「んー……ねぇAさんAさん。こんな感じ?」
《うん、いい感じ。ここにも影足すともっとよくなるよ》
「ここ?おぉ…!ほんとだ!」
「Aさーん!助けて!」
《どうしたの?》



今何やってるかと言いますと。シルクの家でAさんに上手く絵を描くコツを教えてもらってます。参加してるのは俺、シルク、マサイ、ンダホ、ぺけ。


Aさんの教え方上手くてそれぞれ目に見えて上達してる。ンダホとぺけは特にその進化が分かる。あれなんだよね、Aさん褒め上手なんだよね。


俺達が描いた絵を決して否定しないし、むしろどんな絵でも褒めてくれるし、“ここは違う”じゃなくて“ここはこうした方がもっとよくなる”って言ってくれるから俺達のモチベーションも上がるんだよ。



「Aさんに教えてもらってからガチで上達してるよね俺」
「俺も。元が下手すぎるから余計にね、自分でも分かる」
「Aさんマジで凄いわ」



ンダホとぺけとマサイが自分の絵を見ながら言う。シルクは真剣にAさんに教えてもらってた。この企画を提案したのもシルクだし、一番張り切ってる。


シルク次男だし、何だかんだ甘えるの上手いんだよね。Aさんも頼られて嬉しいのかニコニコして教えてるし。


俺は普段ちょくちょく教えてもらってるし今日わざわざ教えてもらう必要はない。メンバーがAさんに会える時少ないし、今日はメンバー優先でいいよ。構ってもらえないのはちょっと寂しいけどさ。



「なぁ!見て!力作!!」
「えー!凄いじゃん!本当にそれシルクが描いた!?」
「まあAさんにちょっとだけ手直ししてもらったけど」
「いやそれでもめっちゃいいじゃん」



シルクが見せてきた絵は本当にシルクが描いた?って思うくらいの絵だった。今日Aさんに教えてもらってからここにいる全員メキメキ上達してる。Aさん凄い。



《皆凄い上達したね》
「いやいや、全部Aさんのおかげですから!なぁ?」
「そうっすよ!本当にありがとうございました!」
「俺絵を描いてて楽しいって思えたの生まれて初めて!」
《それはよかった。皆ずっと描き続けてたし、ちょっと休憩がてら私が描く絵見ててくれる?》



Aさんの描く絵が好きな俺らにその提案を断る者はいなかった。

水墨→←同衾



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Ria(プロフ) - やばいです…感動ものです……グスッ、泣いちゃいました…。素敵な作品をありがとうございます…!! (2020年3月22日 21時) (レス) id: 33e95337be (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 善処さん» ありがとうございます!めっちゃ嬉しいです!(*≧∀≦*) (2019年10月29日 10時) (レス) id: 6f454b9d63 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - wwwさん» やっぱりそう思いますよね…分かります。 (2019年10月29日 10時) (レス) id: 6f454b9d63 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - danchanさん» 三宅さんが手話ができると知ったので、これは出すしかないと思い、出させていただきました! (2019年10月29日 10時) (レス) id: 6f454b9d63 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ゆりりんさん» 作者も書いてて泣きそうになってました…(´;ω;`) (2019年10月29日 10時) (レス) id: 6f454b9d63 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年8月9日 0時

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