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42.可愛い ページ43

ズルい。

マサイくんはそう言った。

何のことか気になったけど、結局聞こえなかったフリをして、何も言わなかった。



「はい、大体乾いたよ」

マサイ「ありがとう」

「どういたしまして」

マサイ「気持ちよくて寝そうだった」

「そんなに?w」

マサイ「うんw」



私は今立っててマサイくんは座ってるから、マサイくんは私を見上げて笑う。

…やっぱカッコいいよなぁ。

そんな考えを頭から追い出すように、さも今思い付いた感じで声を出した。



「あ」

マサイ「え?」

「あのさ、私に動画の編集の仕方教えてほしいなって思って」

マサイ「いや、Aちゃんただでさえ忙しいのに編集までやらなくても…」

「ダメ。私もFischer'sのメンバーだから、平等でいたいの。それに私パソコンは得意よ?」



じゃなければIT関連の企業を創業していない。

マサイくんはんん…と唸る。



「もちろんマサイくんの時間がある時でいいから」

マサイ「…分かった。俺でよかったらいいよ」

「やった。ありがとマサイくん!」

マサイ「……ん」



あ、照れた。

目を逸らしたマサイくんは手の甲を口元に持ってきた。

彼は照れると口元を手の甲で隠す癖があると一緒に過ごして知った。

カッコいいんだか可愛いんだか。

本人には言わないけど。



「編集の邪魔してごめんね」

マサイ「いや、全然」

「……私まだここにいた方がいい?」



1人で編集をするのは寂しいんだとさっき言ってた。

帰ろうかと思ったけど、寂しいって言うんならまだいてもいい。

いやいてもいいって何だ、偉そうだな私。←



マサイ「…俺的にはまだいてほしい、けど……疲れてるよね」

「いや?繁忙期に比べれば全然」

マサイ「じゃあ……もうちょっと、いてください……」

「ふふ、うん」



…男の人に言うのも変だけど、可愛いなぁ。

マサイくんは普段カッコいいのに、こうやって時々可愛くなるのは何故でしょう。



マサイ「…あ、えっと、コーヒーでも飲む?」

「え、飲む!」

マサイ「ちょっと待ってて」



マサイくんがキッチンに向かっていった後ろ姿を私は見送った。









私が自分の家に帰ったのは、マサイくんが編集を終わらせた日付けが変わる10分前だった。

彼には引き止めたことを謝られたけど、居心地のいい時間だったから何の問題もない。

彼といるのは心が落ち着くんだ。

43.心の中ではテンション高め→←41.一緒にいて



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(プロフ) - ひよこさん» 早速読んでくれたんですか!ありがとうございます!!ひよこさんも一緒に頑張りましょうね!またリクさせていただくかも…笑 (2019年5月26日 23時) (レス) id: 5c3fcd6700 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ - え、すごくこの小説好きです!こんな素晴らしい人が私の小説にリクくれたなんて…いまだに信じられませぬ…!これからも頑張ってください!応援してます! (2019年5月26日 23時) (レス) id: 9245ebb64d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - Ms.ringoさん» コメントありがとうございます!好きだと言ってくれてめちゃくちゃ嬉しいです!(//∇//) (2019年5月18日 17時) (レス) id: 5c3fcd6700 (このIDを非表示/違反報告)
Ms.ringo - 面白いしマサイは可愛いしで最高!今までの中で一番好きな小説です!更新頑張ってください! (2019年5月18日 15時) (レス) id: 740cf9a05d (このIDを非表示/違反報告)
www - いいですね!本当におもしろいwマサイかわいいです (2019年5月12日 9時) (レス) id: b4de02aaed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年5月1日 17時

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