第212話 ページ22
サンジは自分の肩が濡れていくのを感じる。
「サンジ、さんの…バカぁ……っ…！」
「……うん」
「やっど、会え゛だと思っで……！嬉しかった、のに゛っ……っ！」
「…………うん」
嫌われたと思った、とAは泣きながら言葉にした。
そんな事、ある訳ない。
「おれが…Aちゃんを嫌いになんてなる訳ないよ。むしろおれこそAちゃんに嫌われたと思ってた」
サンジはそっとAの後頭部と背中に手を回した。
トントンと優しく、落ち着かせる様に背中を叩く。
「おれのあげたバレッタをまだ使っててくれて嬉しかった。まだ、嫌われてないのかなって」
「ﾋｯｸ……、これは…私の宝物だ、から…」
「！……そっかァ、ありがとう」
Aはサンジの肩から顔を離す。
涙と鼻水でぐちゃぐちゃの顔にサンジは少し笑って服の袖で優しく拭いた。
「サンジ、さん……」
「うん？」
「……っ…プリンさんと、結婚しない゛…？戻ってくる……？」
「うん、絶対帰るよ」
「じゃあ、約束…して」
Aは右手の小指を差し出した。
指切りげんまんしよう、という事だ。
サンジはAの小指に自分の右手の小指を絡めた。
「約束。絶対に、Aちゃんのところに帰るよ」
「……うん、約束ね」
「……ねェAちゃん」
「うん…？」
「おれを、許してくれる…？」
サンジのその言葉にAはきょとんとする。
まさかの反応にサンジは焦る。
「…？何を許すの……？」
「いや、あの、今朝の…」
「私、怒ってないよ…？」
何言ってるんだとでも言いたげは表情のA。
サンジも何言ってるんだという様な顔になる。
「だって、おれはAちゃんを泣かせて…！」
「でも、あれはサンジさんの本心じゃないんでしょ…？ならいいの」
「いいの、って……」
「サンジさんが帰りたいって思ってくれてるなら、それでいいよ」
笑うAにサンジは目を見開いた。
そして、今度はサンジがAの肩に顔を埋めた。
(本当に、どこまで優しいんだ……！)
Aはあたふたしながらサンジの背中にゆっくり腕を回した。
「Aちゃん、ありがとう゛……っ」
「……うん」
初めてサンジの弱ってる部分を見れたAはサンジが自分にしてくれた様に、サンジの背中を優しく叩いた。
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ロロ - 夢主ちゃんめっちゃかわいい！✨妹にして毎日可愛がりたいくらい🎵 (2022年2月14日 17時) (
レス) @page50 id: 9b9224080b (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 瀧さん» がんばります！ (2018年10月7日 23時) (レス) id: 0fa0c7b8d5 (このIDを非表示/違反報告)
瀧(プロフ) - 美桜さん» 読みました！続き、楽しみにしてます(=´∀｀) (2018年10月6日 23時) (レス) id: ebb69f2d36 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 瀧さん» いえ！喜んでいただけて何よりです(*^^*) (2018年10月6日 22時) (レス) id: 1116487a26 (このIDを非表示/違反報告)
瀧(プロフ) - あおいさん» あおいさん！無事に載せる事ができました！！本っっっ当に感謝しかありません…！！可愛い夢主を描いてくださってありがとうございます(〃ω〃) (2018年10月6日 21時) (レス) id: ebb69f2d36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀧 | 作成日時：2018年9月21日 0時
