110-突然のデレは心臓によくない ページ10
姉が夜遅くに自室を訪ねてきた。
会いに来てくれたことは正直凄く嬉しい。
のだが、当の姉は形容し難い表情で、困惑しているようにも申し訳なさそうにも見える。
そしたら一緒に寝る？という意味の分からない提案をされた。
何がどうしてそうなったのか。
とりあえず部屋に招き入れて詳しく話を聞くと先程までペンギン、シャチ、ベポと話をしていた内容を教えてくれた。
「……理解はした」
『いや本当ごめん…私は何を言ってるんだって今改めて話して自分で思ったよ……』
帰る、と言い腰掛けたベッドから立ち上がったところで腕を掴むと姉は驚いたように振り返った。
自分でも分かるくらいの意地悪な笑みを浮かべた。
「一緒に寝てくれるんだろ？姉様」
『なっ…』
「ちょうど寝ようと思ってたところなんだ、寝るか」
『こら待ちなさいロー』
「何だ、一緒に寝てくれるんじゃなかったのか？」
俺の安眠のために。
笑いを堪えられていないことは自覚している。
先程からずっと百面相している姉が面白くて仕方ない。
「姉様、お願いだ」
『〜っ！ロー、姉様がローのお願いに弱いの知っててそういう言い方してるでしょ！？』
「さァ、何のことだかな」
昔から姉は変わらない。
自分と妹には激甘なところは健在だ。
それに漬け込んでることに罪悪感を感じない訳ではないが、それよりも自分の欲が勝った。
『もう…ロー昔はそんな甘えてこなかったのに』
「……昔は、姉様がいることが当たり前だったからな」
あの日、姉を失って初めて自分がどれだけ甘えていて、どれだけ甘やかされてたか理解した。
だから離れていた16年分、変わらず優しすぎる姉に甘えたいと思うのは必然ではないか？
所謂アラサーのいい大人が何を言ってるんだと思われてもそれを変える気は微塵もない。
『……はァ、分かったよ…一緒に寝よ』
再びベッドに逆戻り。
部屋の電気を消し、ローは隣に寝転んでいるAを抱き締めた。
『…ロー、抱き締める必要はないのでは？』
「昔はよく姉様に抱き締められてたから、そのお返しだ」
『あァ…確かに、ローもラミもよく抱き締めて寝てた』
「……そういや、ラミとよく姉様の取り合いしてたな」
『ふふ、3人で一緒に寝ればよかったのに2人共嫌がって喧嘩してたよね。
ねェ、何で3人は嫌だったの？』
「あ？そんなの俺もラミも姉様を独り占めしたかった以外にねェだろ」
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ライキ - 初めまして！すごく面白かったです！更新楽しみにしてます! (2022年8月17日 7時) (
レス) @page38 id: c3cdfe919e (このIDを非表示/違反報告)
水無月弥生(プロフ) - コメント失礼しますm(*_ _)mとても楽しめました！続きを楽しみに待ってます！このご時世なのでお身体にお気おつけください！ (2022年2月12日 16時) (レス) id: 9fe8b56f99 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します！とても面白かったです！もし続編があるのなら、続きを楽しみに待っています！(*´ω｀*) (2022年1月4日 14時) (レス) @page38 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
瀧(プロフ) - シンアさん» 夢主は異名が白龍なので、は(→8月)く(→9日)りゅう、って感じで単純だけどいいや！と決めましたw 推しと誕生日同じだと嬉しいですよね！これからも更新頑張ります！！ (2021年10月22日 21時) (レス) id: 6f454b9d63 (このIDを非表示/違反報告)
瀧(プロフ) - ゆみさん» 作者はサンジもローも推しなのでできる限りどっちも出しますd(^_^o) (2021年10月22日 21時) (レス) id: 6f454b9d63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀧 | 作成日時：2021年10月6日 0時
