130-亀裂 ページ30
「あのクマ公達が作戦を喋ったに決まってるじゃない！！」
「ベポ達は喋るくらいなら死ぬ！！みくびるな！！」
『……』
ベポ達が捕まったこと、足首の月の印と判じ絵がバレてしまったこと。
捕まったベポ達が喋って作戦が漏れたんだとしのぶは主張する。
それに対しローはあいつらじゃない、と反論している。
Aはちらりと
いつもと変わらぬ表情で言い争っている2人を見ている。
「助けて話を聞きゃ分かる！！」
『ロー、それじゃ敵の思うツボよ』
「捕まった奴は消しなさいよ！口封じよ！！」
「何だと！？」
「忍の世界じゃ常識よ！！
遊んでんじゃないのよわたす達は！！」
耐え切れなかったのか、しのぶがポロポロと涙を零しながら叫ぶように話す。
20年もの長い間、この時を待っていたのだ。
失敗したらもう二度とチャンスはない。
焦るしのぶの気持ちも分かる。
分かるからこそ、視界が狭くなってベポ達が作戦を漏らしたと決めつけてほしくなかった。
口を開きかけた時、しのぶを諫める者がいた。
カン十郎だ。
「よさんかしのぶ！
思い通りにはそうそういくまい！苛立ちも分かる…！
だが奇跡的に目的を同じくしたこの者達の力なくしておでん様の想いは遂げられんのだぞ！！」
『……ちょっといいか』
今この場に流れている空気を裂くような静かな、凛とした声。
声の主は息を細く吐き、頭を掻いた。
『しのぶ』
「……何よ」
『しのぶはベポ達が作戦を漏らしたと思ってるよね』
「クマ公達以外に考えられないでしょう」
『他にもあるだろう？敵に私達の作戦が漏れている可能性があるルートが』
ゆるりと目を細め、大きくはないのに何故か部屋中に響くように聞こえる声でAは言った。
『私達海賊側じゃない、侍側の内通者』
「！！わたす達の誰かが裏切ってるって言うの！？」
しのぶは思わずAの胸ぐらを掴んだ。
ローが2人の間に入ろうと動いたが当事者のA本人に制され止まる。
『何でその可能性を考えなかったの？』
「考える訳ないじゃない！！
カイドウとオロチの被害者であるわたす達の誰かが内通者！？
決めつけるのもいい加減にしなさいよ！！」
『あ？決めつけるのもいい加減にしろ？
先にベポ達が作戦を喋ったと決めつけたのはお前だろうが！！』
Aもしのぶの胸ぐらを掴み返し怒鳴る姿にしのぶだけでなくその場にいた全員が固まった。
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ライキ - 初めまして！すごく面白かったです！更新楽しみにしてます! (2022年8月17日 7時) (
レス) @page38 id: c3cdfe919e (このIDを非表示/違反報告)
水無月弥生(プロフ) - コメント失礼しますm(*_ _)mとても楽しめました！続きを楽しみに待ってます！このご時世なのでお身体にお気おつけください！ (2022年2月12日 16時) (レス) id: 9fe8b56f99 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します！とても面白かったです！もし続編があるのなら、続きを楽しみに待っています！(*´ω｀*) (2022年1月4日 14時) (レス) @page38 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
瀧(プロフ) - シンアさん» 夢主は異名が白龍なので、は(→8月)く(→9日)りゅう、って感じで単純だけどいいや！と決めましたw 推しと誕生日同じだと嬉しいですよね！これからも更新頑張ります！！ (2021年10月22日 21時) (レス) id: 6f454b9d63 (このIDを非表示/違反報告)
瀧(プロフ) - ゆみさん» 作者はサンジもローも推しなのでできる限りどっちも出しますd(^_^o) (2021年10月22日 21時) (レス) id: 6f454b9d63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀧 | 作成日時：2021年10月6日 0時
