60-年齢問題 ページ10
「おいA」
『お？』
ゾロに初めてAと呼ばれた。
真っ直ぐにAだけを見て口を開く。
「超えるべき目標が1人増えた」
『……へェ』
「俺はいずれあんたも超えて世界一の大剣豪になる」
真剣なゾロにAは一瞬呆気に取られたが、すぐに意味を理解した。
まさか自分が目標とされるとは思ってもみなかったのだ。
『あははははっ！未来の大剣豪にそう言われるなんて光栄だ！
そういうの嫌いじゃないよ。
それにしても私を超える、ね────』
真っ向から言われたのは初めてだった。
超えると言われたが今のゾロでは到底無理だ。
だから有望な若者に期待の意味を込めて言葉を紡ぐ。
『────やれるものならやってみな、クソガキ』
べ、と舌を出す。
「あァ！？誰がガキだ！！」
『私から見れば10も年下は十分ガキよ』
「え、ロロノアが10も下って…Aさんって今いくつなんですか…？」
『私？31だけど』
「「「31！？」」」
驚かれる理由が分からない。
ローの5つ上なのだから、ローが26ならAは31だ。
「キャプテンのお姉様だから26歳以上だとは思ってたけど！けど！！」
『そんな驚かなくていいでしょ、ねェロー』
「……いや、そう言うけどな姉様…客観的に考えても三十路越えには見えねェよ」
『え、私は年相応だと思ってたけど、違うの？』
「「「それは違うと思う」」」
全否定されて流石にへこむ。
ローにも言われて余計だ。
『うーん……実年齢より下に見られると舐められること多くなるから嫌なんだけどな』
「まあ“白龍”の素顔バレてないから、知らない奴からしたらAさんが“白龍”だなんて思いませんよね」
「ていうか何で手配書が獣型の姿なんですか？」
『…基本的に目立ちたくないんだよ。
素顔がバレたら行動しにくくなるでしょ？
だけど、海賊になったら流石にいつか素顔の写真撮られるかもなァ』
うーん、と伸びをする。
すると隣にいたローがAにしか聞こえない声量で言う。
「……後悔してるか」
『はは、まさか。
私の意志で海賊になることを決めたんだから、心配しなくても大丈夫よ』
「…そうか」
これから弟と共に過ごせるというのに後悔などするはずがない。
『ロー、私の命を預けるからよろしくね』
「なら俺のいないところで死んだら一生許さねェからな、姉様」
『ははっ、アイアイキャプテン』
「…それやめてくれ」
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エースファン - 最初から拝見してます！とても面白いです。更新頑張ってくださいね、応援してます (2021年10月3日 21時) (
レス) id: e23982275e (このIDを非表示/違反報告)
KOMA(プロフ) - 素敵な話です！応援してます！ (2021年10月3日 16時) (レス) @page39 id: 2f9b06972b (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - ローぷうちやんがハート海賊団のつなぎきてみたいだつてなかまになりたいじやないかな (2021年9月28日 18時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - ぷうちやんありがとううれしいよつなぎきたいならろーにたのんでみたら (2021年9月28日 18時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - わたしはただローのあねさまとしてして大好きなおとうとローまもりたいだけ (2021年9月17日 17時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀧 | 作成日時：2021年9月9日 23時
