57-2頭の獣 ページ7
『手合わせだし、フェアにいこうか。
私は能力は使わずにこの刀1本だけ使う』
「…分かった」
『何で不満そうなのよ…。
能力ありで手合わせしたら周りに被害が出るでしょう。
私が刀1本だからゾロ君も刀1本ね』
「おう、覇気は」
『私見聞色と武装色なら使えるけど…』
「なら覇気使ってもフェアだな」
ゾロも見聞色と武装色の覇気を使えるので覇気の使用は可。
制限時間はなし、どちらかが刀から手を離すか降参すれば勝負あり。
簡単なルールを決め、ゾロはウソップに声を掛ける。
「おいウソップ！合図頼む」
「えェ、俺かよ…」
Aとゾロの距離は10m。
ゾロが秋水を抜いたのを見てAも刀を鞘から抜いた。
「…なァ、その刀……大業物か」
『よく分かったね……ただ少し違う。
これは最上大業物12工のうちの1本、
「！最上大業物…！？」
『嘘か真か、この世で1番美しい刀と言われている刀よ』
「確かに…今まで見たどの刀より綺麗な刀身だ」
数年前からのAの愛刀だ。
自分が“白龍”であるとバレたくないため、人前で変身できない時は人型で刀を使って戦っていた。
ゾウに来る前までで革命軍を除きAが“白龍”だと知っていたのは
『君もいい刀持ってるのね』
「あァ、ワノ国の国宝らしい。
刀の見る目はあるようだな」
『刀を使う者として当然』
「……あんたとはいい酒が飲めそうだな」
『嬉しいこと言ってくれるね』
「おーい、2人共準備いいか？」
「いつでも」
『同じく』
お互い構え、ウソップの合図を待つ。
「よーい…始め！！」
────ｶﾞｷｲｲｨｨｨｨﾝ!!!
合図のコンマ数秒後、刀と刀がぶつかり合う独特の音が響き渡る。
コンマ数秒でAとゾロは地面を蹴り飛び出し、ぶつかったのだ。
(なんっ、つー重さ…！！)
到底女の力とは思えない剣の重さ、速さ、そして放たれてる殺気。
ゾクリと鳥肌が立つのを感じる。
侮っていたつもりはなかった。
ただAの強さがゾロの想像の遥か上だっただけのこと。
激しい鍔迫り合いの中、Aが口を開く。
『こんなものか！？“海賊狩り”！！』
「まだまだ…！！」
2人共が薄らと笑みを浮かべながら戦う。
────その姿はさながら獣のようだったと後にウソップは語る。
58-NO.2とNO.3→←56-手合わせしたい“海賊狩り”
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エースファン - 最初から拝見してます！とても面白いです。更新頑張ってくださいね、応援してます (2021年10月3日 21時) (
レス) id: e23982275e (このIDを非表示/違反報告)
KOMA(プロフ) - 素敵な話です！応援してます！ (2021年10月3日 16時) (レス) @page39 id: 2f9b06972b (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - ローぷうちやんがハート海賊団のつなぎきてみたいだつてなかまになりたいじやないかな (2021年9月28日 18時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - ぷうちやんありがとううれしいよつなぎきたいならろーにたのんでみたら (2021年9月28日 18時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - わたしはただローのあねさまとしてして大好きなおとうとローまもりたいだけ (2021年9月17日 17時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀧 | 作成日時：2021年9月9日 23時
