84-Who are you？ ページ34
────プルプルプル、プルプルプル
突如電伝虫が鳴る。
鳴っているのはAの電伝虫。
出ない訳にもいかず、話の途中だが出ることに。
『ロー、出ていい？』
「別に俺に許可取らなくていいだろ…」
『だって私に掛けてくるってことはクルーの誰かではないことは確かだし』
「なら誰からだろうな」
「やっぱ革命軍の誰かじゃないか？」
『そうかも、カラス辺りかなァ』
「誰だ？」
『“北軍”軍隊長、割と仲良しなの』
軍隊長の中で1番連絡がマメなのは“北軍”軍隊長のカラスだ。
Aは“新世界軍”、カラスは“北軍”なので拠点は違ったが週に2、3回は電伝虫で連絡を取り合っていた仲。
既に各軍隊長にはAが革命軍を辞めたことが通達されているだろう。
ローのことを話したことがあるとはいえ、これから天竜人に宣戦布告しようという大事な時期に私情で軍隊長のリーダーが辞めたとなれば文句の1つも言いたくなる、はず。
カラスがそんなことを言う人ではないと知っているのに、覚悟して受話器を取った。
『…はい』
《Aー！！！おま、お前無事か！？生きてるか！？
革命軍の総本部壊滅って新聞で読んだぞ！！！
お前何で俺に連絡の1つも寄越さな────》
────ｶﾞﾁｬﾝｯ!!
見事なまでのガチャ切りだった。
電伝虫の向こうの声の主が喋っている途中だったのにもかかわらず。
ふー…と息を吐く。
何故ならAに古龍蒼天を渡したのは電伝虫の声の主なのだから。
「…姉様？」
『……ん？』
「いいのか、ガチャ切りして」
『いいのよ、カラスじゃなかったし』
「じゃあ今のは一体…？」
『…………ただの、知り合いよ』
不機嫌そうな声に絶対にただの知り合いではないことは分かった。
しかし今のAが怖すぎて誰も聞けない。
弟のローならば聞けるかと多くの者が彼を見るが首を横に振る。
重い空気が食堂内を満たした時、再び電伝虫が鳴る。
タイミング的に先程の相手が掛け直したのは明白。
一向に出る気配のない姉に弟はそっと話し掛けた。
「……出ねェのか、さっきの奴だろ？」
『…出ると面倒だから出たくない』
「A殿、電話の主は一体誰なのだ？」
『そうね…有名な人だから知らない人はいないんじゃないかな』
アバウトすぎるその答えに誰もが首を傾げた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 666人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
エースファン - 最初から拝見してます！とても面白いです。更新頑張ってくださいね、応援してます (2021年10月3日 21時) (
レス) id: e23982275e (このIDを非表示/違反報告)
KOMA(プロフ) - 素敵な話です！応援してます！ (2021年10月3日 16時) (レス) @page39 id: 2f9b06972b (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - ローぷうちやんがハート海賊団のつなぎきてみたいだつてなかまになりたいじやないかな (2021年9月28日 18時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - ぷうちやんありがとううれしいよつなぎきたいならろーにたのんでみたら (2021年9月28日 18時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - わたしはただローのあねさまとしてして大好きなおとうとローまもりたいだけ (2021年9月17日 17時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：瀧 | 作成日時：2021年9月9日 23時
