65-特別？ ページ15
「────…で、最後にここが船長室、俺の部屋だ」
『なるほど、分かった』
「姉様はこれからイッカクの部屋で過ごしてくれるか。
姉様が来るまでこの船に女はあいつ1人だったから女部屋はそこしかねェが、2人になってもそんなに部屋は狭くならねェだろ」
食堂、トイレ、シャワー室、操舵室、手術室などポーラータング号の設備を見て回った2人。
何故かその間ずっとローに手を握られていたのだが嬉しかったのでそのままにさせておいた。
「…姉様」
『うん？』
「今日の夜、いつでもいいから俺の部屋に来てくれるか。
かなり長くなると思うが…話がしたいんだ」
『…長くなるなら夕飯終わった後がいいかな。
私もローにたくさん話したいことがあるんだ』
「あァ、楽しみにしてる」
そう言ってローは穏やかに笑う。
昔から笑顔を見せるタイプの子ではないと知っているが、それでも嬉しいことや楽しいことがあった時に見せてくれたあの笑みは大人になっても変わっていない。
思わず手を伸ばしてローの頬に触れた。
突然のAの行動に目を丸くするが振り払うことなくその手を受け入れている。
『……ね、ロー』
「何だ？」
『自分で言うのあれなんだけど……ローの特別は姉様だけ？』
「？当たり前だろう」
『……ゾウで、ローがロビンと2人で何か話してたの知ってるんだからね』
「！」
姉は自身の隠し名、“D”についてロビンだけを呼び出し伝えたことを言っているのだろう。
姉も同じ隠し名を持っているのだから呼んでもよかったのだが、ミンク族達に捕まっていたので遠慮した。
しかしどうも選択を間違ったらしい。
『……聞こうと思えば見聞色の覇気使って盗聴することもできたけど、私に聞かれたくない話だったから私を呼ばなかったのかなと思って聞かなかった』
「違う、姉様に聞かれたくなかったとかそんなんじゃねェ。
姉様はミンク族達に捕まってたから呼ばなかっただけで、ニコ屋と話してたのは姉様にも関係あることだ」
『何？』
「…“D”について話してた」
その一言で全てを察したA。
ローの頬から手を離そうとしたがその前に手を掴まれて離せない。
弟が意地悪な笑みを浮かべて口を開いた。
「姉様、ニコ屋が俺の
『ち、違…！ゎ、私はただローがいくら同盟相手とは言え仲間でもない異性と2人で話してるのが気になって……！！』
「なるほど、ニコ屋に嫉妬したのか」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 667人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
エースファン - 最初から拝見してます！とても面白いです。更新頑張ってくださいね、応援してます (2021年10月3日 21時) (
レス) id: e23982275e (このIDを非表示/違反報告)
KOMA(プロフ) - 素敵な話です！応援してます！ (2021年10月3日 16時) (レス) @page39 id: 2f9b06972b (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - ローぷうちやんがハート海賊団のつなぎきてみたいだつてなかまになりたいじやないかな (2021年9月28日 18時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - ぷうちやんありがとううれしいよつなぎきたいならろーにたのんでみたら (2021年9月28日 18時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - わたしはただローのあねさまとしてして大好きなおとうとローまもりたいだけ (2021年9月17日 17時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：瀧 | 作成日時：2021年9月9日 23時
