64-炎 ページ14
────ﾌﾞﾝ…!
そんな鈍い音がAから聞こえる。
頭部から長い尻尾の先まで続くゴツゴツした棘のような突起が尻尾の方から青白く光り、鈍い音を立てながら頭部の突起まで光らせていく。
エネルギー装填完了。
口を薄く開けると漏れ出るのは赤ではなく
『“
轟音と共に放たれる灼熱の青い炎。
遠くにいても感じる圧倒的な熱気と衝撃。
しかしその青い炎は見る者全てを魅了する。
“
しかし直撃することはなく遊蛇を掠った。
『……大人しく海に帰りなさい』
Aは医者だ。
無意味に命は奪わない。
遊蛇に戦意喪失させることが目的だったので“蒼焔”をわざと当てなかった。
遊蛇は目の前にいる怪物には敵わないと思ったのか海中に帰っていった。
『よ、っと』
人型に戻り、甲板に着地。
出航の準備をしていたはずのクルー達が一斉にAに駆け寄ってわいわい騒いでいるのをローは遠くで眺めていた。
「……」
「トラ男君、あなたのお姉さんはあなたが思ってるよりよっぽど強いわよ？」
「…らしいな、俺じゃあの巨大海蛇を傷一つ付けず一瞬で戦意喪失させるなんて芸当できっこねェ。
……例えハートの海賊団全員と姉様で戦っても姉様が勝つだろう」
「ふふ、大変な人を仲間にしたようね？」
「あァ…多分姉様はまた何かあれば自分を犠牲にしてでも俺達を守り抜くんだろうな。
……あの人はいつまで経っても守らせてくれねェ」
今度は自分が姉を守る番だと思っていたのに。
守れる力を身に付けたと思っていたのに。
「まあ……今はすぐに触れられる距離にいるんだからこれ以上望まねェよ」
「そう」
ローはAを囲んでいるクルー達を掻き分け、救出。
「お前ら出航準備しろっつっただろうが、さっさとしろ」
「またすぐそうやってAさんを連れてく！！」
「独り占めよくないっすよキャプテン！」
「勝手に言ってろ」
『ロー、どこ行くの？』
「船の中を案内する…ゾロ屋達にはシャチ、お前が案内しろ」
「アイアイ、んじゃ早速船ん中行くか」
「潜水艦かァ、楽しみだな！」
「ふふん！普通の帆船とは違う魅力があるんだぜ！」
「ニコ屋はイッカクと同じ部屋で過ごせ」
「分かったわ」
「じゃあ私が案内するね！」
ローはAの手を引いてポーラータング号の中に入っていった。
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エースファン - 最初から拝見してます！とても面白いです。更新頑張ってくださいね、応援してます (2021年10月3日 21時) (
レス) id: e23982275e (このIDを非表示/違反報告)
KOMA(プロフ) - 素敵な話です！応援してます！ (2021年10月3日 16時) (レス) @page39 id: 2f9b06972b (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - ローぷうちやんがハート海賊団のつなぎきてみたいだつてなかまになりたいじやないかな (2021年9月28日 18時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - ぷうちやんありがとううれしいよつなぎきたいならろーにたのんでみたら (2021年9月28日 18時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - わたしはただローのあねさまとしてして大好きなおとうとローまもりたいだけ (2021年9月17日 17時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀧 | 作成日時：2021年9月9日 23時
