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100-赤髪海賊団との出会い 11 ページ50

「Aのビブルカード…!!」

「はは、よかったなァお頭」

「ずっと欲しいって言ってたもんな」





Aのビブルカードを貰い、上に掲げて全身で喜ぶ船長をまるで子供を見るような目で見守る船員達。



しかしシャンクスがAのビブルカードが欲しいと彼らに言っていたとは知らなかった。

恐らくAに欲しいと言ったところで断られると思ってAには言わなかったのだろう。



あまりに喜ぶシャンクスを見て、思わず頬が緩んでしまった。

この1ヶ月半でシャンクスがどんな人なのか理解したつもりだ。

喜んでくれるとは思っていたが予想以上の喜び方についに耐えきれず、吹き出した。



なんだかんだで彼に絆されてしまったらしい。





『あっはははははっ!大袈裟だなァ!

そんなビブルカード程度でそごで喜ぶとは思わなかったよ、シャンクス!』





突然、見たことない程に爆笑しているAに面食らっている彼ら。

しかしシャンクスは目を見開き、固まった。





初めて彼女に名前を呼んでもらえた。

初めて彼女が自分に笑い掛ける姿を見た。





自分がAに拘り続けてきた理由をようやく理解した。

逆に何故今まで気付かなかったのかと疑問に思うが、そんなこと今はどうでもいい。



大股でAに近付き、目に浮かんだ涙を拭っている彼女の右手を己の右手で包み込む。

シャンクスの行動に驚いて目を瞬かせた彼女の金色の瞳を真っ直ぐに見つめた。



多分、いや、初めて会った時から惹かれていたのに気付かなかったのは彼女との立場の違い。

気付いてしまった想いはもう止まらない。









「A、好きだ」









ストレートに言うがAは大した驚きもしなかった。

苦笑いを浮かべてぽつりと言う。





『…だろうなとは思ってた』

「え!?」

『は?』

「お、俺ですら今気付いたのに!?」





その発言の方にAだけでなく船員達も驚いた。

あれだけAを口説いてきたくせにその自覚はなかったのかと聞きたい。





「お頭…あんたマジか…」

「ある意味傑作だなありゃ」

『……うん、じゃあ私はもう行く』

「え!?もう!?」





シャンクスの手を振り解き、翼を広げた。

最後くらい本音を言ってもいいだろう。

偽りのない笑みを浮かべて言う。





『シャンクスと過ごした時間、楽しくて結構好きだったよ』









.









.









────これが“白龍”と赤髪海賊団との出会いの話。

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エースファン - 最初から拝見してます!とても面白いです。更新頑張ってくださいね、応援してます (2021年10月3日 21時) (レス) id: e23982275e (このIDを非表示/違反報告)
KOMA(プロフ) - 素敵な話です!応援してます! (2021年10月3日 16時) (レス) @page39 id: 2f9b06972b (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - ローぷうちやんがハート海賊団のつなぎきてみたいだつてなかまになりたいじやないかな (2021年9月28日 18時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - ぷうちやんありがとううれしいよつなぎきたいならろーにたのんでみたら (2021年9月28日 18時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - わたしはただローのあねさまとしてして大好きなおとうとローまもりたいだけ (2021年9月17日 17時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年9月9日 23時

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