治くんは、おさまらん。 (ページ27)

今日:40 hit、昨日:57 hit、合計:673,904 hit

治くんは、無鉄砲さがおさまらん。ページ27

・

治くんのメンタルをバレー部の皆が、
フルボッコにして油断している隙に、

空気になっていた先生()が、
私の方へ来て、私を引き寄せるや否や、私の首筋にナイフを当てる。

・

「ああ、やっぱり結局君たちは、
大切な彼女一人守りきれてないじゃないか。

とんだマヌケだなぁ。
その癖に僕のAさんに近づきやがって。
ほんと許し難いよ。

特に、宮治。お前だけは許せない。

大切な彼女一人すら守れないお前なんかのことを！！

Aさんが好きになるとか許せないんだ！！」

「『.......はァッ！？』」

・

ちょっと待って？何言ってんだコイツ()

その言葉に私は勿論、治くんも素っ頓狂な声を出して、顔を赤くする。

・

.......私が治くんのことが好き？

やめてや。.......折角自覚せんようにしとったんや。

でもな？自覚せんようにって、思っとっても、

そんなん、無理やって私が1番知っとる。

・

私は＿＿＿＿

いつからかずっと、

治くんの事が好きやねんで。

・

けど、ずっと、

気づかんように。言わんように。

そうしとってん。

やって.......バレーのボールも、夢も。

そんな風に真っ直ぐに追いかけ続ける、

そんな治くんの重荷に、私はなりそうで怖いから。

例えそれが僅か数％の確率でも、

絶対にそうなる訳にはいかんねん。

・

.......と、そんな事考えて暇やないみたいやな。

・

「ああ！やっぱりお前、ムカつくよ。

なんで僕の前でそんなにリア充な雰囲気出すんだよふざけんなよ！リア充爆破しろ！←」

・

やって、目の前の男、めっちゃ怒っとんねんもん。

.......ていうか意外とこの先生、可愛げある？

やってリア充爆破とか声荒らげて子供みたいやない？←

・

「ああ、もういいよ。

僕のこと好きになってくれないAさんなんか。

＿＿＿＿＿いらない。」

・

.......前言撤回。

可愛げなんてもんなかったわ。

そして、ナイフを近づけようとする先生。

しかし。

・

「A刺すんやったら、俺を先に刺せや！」

・

そうなんか定番？なセリフを言いながら、こっちへ向かってくる治くん。

そしてそっちへ向くナイフ。

.......治くん。アホか、アホやろあんた。。。

無鉄砲にも程があるやろ、、！

けど、それに対して少し嬉しいとかこの期に及んで思っとる私はもう取り返しのつかんドアホやなぁ、

治くんは、無鉄砲さがおさまらん＿＿＿＿

・