治くんは、おさまらん。 (ページ12)

今日:23 hit、昨日:41 hit、合計:673,928 hit

治くんは、回避力がおさまらん。ページ12

・

私は、ここ最近＿＿＿＿

すっごく落ち着いた学校生活を送れている。

何故かて、そんなもん＿＿＿＿

落ち着けんかった原因である治くんが、

一切私に絡んでこうへんからや。

不思議に思った私は、

治くんに直接その理由を尋ねようと思ったんやけど.......

・

『なぁ治くん、』

「あ、悪い○○さんとご飯食べる約束してんねん」

『なぁ、治く』

「あ、△△さん、やっほー」

『なぁ』

「××さん、暇やから話そー」

・

私の言葉を遮るどころか、

他の女の子の方へ話しかけに行く治くん.......

その様子に呆然としている私。

それを見た角名くんが話しかけてきた。

・

「ねぇAってさ.......

治が絡んでこなくて、

それ所か他の女のところに行ってるのに、

今.......嫉妬してたりする？」

・

少しニヤつきながら聞いてくる角名くん。

ん？嫉妬.......？

なんやそれ。冗談やろ？

やって私は＿＿＿＿

・

『.......治くんが、

ついに新しい恋に進み始めとる.......！！』←

「え゛」

・

治くんの成長に感動しとるだけやもん。

そう、やから＿＿＿＿

・

『ちょっと寂しいなって思うんも、

親が子離れする時みたいな感情やんな.......？』

「.......それはどうだろうね」

・

そう、言葉を濁した角名くん。

角名くんに尋ねたように思われる先の言葉は、

本当は自分自身に言い聞かすための言葉。

ほんまは自分が一番わかっとる。

これが子離れ的な感覚なんかや、ないって。

やって.......その証拠に、、、

いつもみたいに治くんと話したいから、

毎日性懲りも無く話しかけては避けられる、

そんな日々を繰り返してる私がここにおる。

・

『おはよ、治くん』

「.......あー、おはよ～○○さん」

・

.......そして、今日も今日とて避けられた。

治くんは回避力がおさまらん＿＿＿＿

・