どうか、僕の隣にいるこの子が。 ページ49
Aの提案を受けても、公安の面々の表情は一切動かない。理由は単純。彼らの中でこうなることは想定していたからだ。
とはいえ、すぐにその提案を了承する訳には行かない。
「待て。結託云々の話より、そちらが今回敵連合と接触した不可視型について詳細を話すのが先だろう。そちらの報告には色々と不可解な点が多い。……いや、それだけではない。そろそろ教えて貰いたい。あなた方“呪術師”とは何だ？“特別な力”とは何だ？“不可視型敵”とは何だ？」
今まで散々とはぐらかされて来たが、今回ばかりはきちんと聞かなくてはならない、我々も真摯に向き合わなくてはならない、それが一番の優先事項だと彼らは思っていた。
“不可視型敵”の正体とは。自らを呪術師と名乗った彼らの“特別な力”の正体とは。
かつてのように何が何でも頭ごなしに否定する態度は改めるべきではないか。理解できないものでも理解する努力をするべきではないか。その上で自分たちが何を信じるべきなのか、冷静に考えるべきではないか。
あれほど頭の固かった公安の連中も、流石に何年も呪術師側の活動を見ていれば、彼らが無意味でくだらない作り話をするような人間ではないと言うことくらいわかっていた。
だからこそ向き合うのだ、今こそ。
Aはそんな彼らを前に五条に目配せをして黙る。恐らく「先生に任せますよ」ということだろう。故に、一同は五条の方に視線をやり、静かに返事を待つ。どことなく緊張した空気が部屋を巡る。
「んー、それもそうだね」
そんな空気を呆気なく破った、五条の軽い返事。
ホークス含め大抵の公安の者は「おや」と思った。彼らの共通認識では、五条悟はこういう場合「はぁ？やだね、面倒臭い」と舐め腐った態度で話をはぐらかすはずだった。
しかし今回は違う。
五条だって、公安の者達が前とは違い、きちんと非現実的な存在である自分たちと向き合おうとしていることを彼らの面持ちや纏う雰囲気から感じ取っていたのだ。
そして五条は一瞬、公安の者たちから目線を外し、自分の隣に静かに立つAを見やる。そして改めて決心する。
もう二度と、この子が独りで苦しまないように。自分の命をかけた無茶なんてしなくて済むように。
この子に降りかかった呪いを一刻も早く解けるように。願わくば本物の傑と再会出来るように。今度こそ───本当の幸せを掴めるように。
自分も面倒がらず向き合うのだ、今こそ。
「さて、どこから話そうかな」
さらに続編へ！プルスウルトラ！→←公安と呪術師の結託〜胃痛を添えて〜
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瑞樹(プロフ) - はい、先日はわたくしの作品にコメント有難うございました。とても励みになっております。さて、あなた様の作品。圧倒的に面白いと感じました。表現が素晴らしく、とても読み応えがありました。更新頑張って下さい。応援しています。 (2022年11月9日 17時) (
レス) id: 20e1982af2 (このIDを非表示/違反報告)
愛ってなんや？ - てぇてぇよ。悠二くんたちいるんですね！！！よかった泣面白いです、更新待機してます！、 (2022年10月23日 8時) (レス) @page32 id: 027cc676f2 (このIDを非表示/違反報告)
冷凍保存食品(プロフ) - 胸熱展開やばい！！！！応援してます！！！！！！ (2022年10月20日 23時) (レス) @page31 id: 5ac8dc0a14 (このIDを非表示/違反報告)
ウパー(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！ずっと続きを待っていたので更新とても嬉しいです！陰ながら応援しています！ (2022年10月17日 15時) (レス) @page30 id: 63329ae988 (このIDを非表示/違反報告)
4CE - 続きを…！待っています…！！ (2022年9月10日 1時) (レス) @page28 id: 660f048392 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかかのおにぎり
| 作成日時：2022年1月29日 19時
