親猿。 ページ23
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昼休みも終わり、最終種目が始まった。一回戦の青山は…うん、瞬殺。次は常闇だが…まぁ相手がどうであれ猿に私が負けるわけないから、ぶっちゃけ気にすることでもない。
それより特筆すべきは二回戦の第一試合、緑谷と轟の試合。そこで轟が炎を使った。…あんだけ使わないって言っておいて？とは思うが私も大概人のことを言えないし言わない。寧ろこれで吹っ切れた轟が一途に“強者”の道へと進んでくれるなら、それはそれで私の理想にとっては良い事だ。
轟が今はまだ弱いが十二分に強くなる可能性を秘めているのは紛れもない事実だ。…というか、私と多少なりとも似た逆境を持って生まれたならば、それを乗り越えさえすれば強くなるに決まってるのだ。私の経験上、与えられた理不尽さと強さは皮肉ながらも比例するものだから。
その後、私は常闇と試合をした。彼の影が太陽などの光に弱いことは見抜いていたので、呪力を込めて高く蹴りあげてより眩しい所へと追いやった。そして案の定弱った隙に場外へと蹴り出して勝った。これまたあっという間だった。
退場用の通路を歩いていると、「おい」と話しかけられた。エンデヴァーがいた。「Aと言ったか。お前は強いからきっと決勝まで上がる。焦凍が注目を浴びる良い機会に…」とウダウダ彼が語るのを見て、心底轟に同情した。と同時に自分の忌々しい過去が頭に過って、自ずと怒りが渦巻いた。
「…ずっと思ってたんですけど、親ってものはさぞかしいいご身分なんでしょうね。」
「なんだ急に。」
「だって親は子が生まれた後でも子供の能力を見て、好き勝手取捨選択することが出来る。愛すも憎むも、生かすも殺すも全部自由。だけど子は生まれてしまった以上、自分の親を取捨選択することは出来ない。その呪縛から逃れられない。」
だからそれに漬け込んで…“親”っていう子供にとっては大統領よりも神よりもでっかい権力振りかざして、この世界を闊歩している親猿が私は大嫌いだ。…まぁ流石にここまでは言わないが。
「…何が言いたい？」
「親の醜い執着が子に強くなることを躊躇させてることもあるって話ですよ。」
ズケズケと言った私に彼が唖然としているのをいいことに、反論される前にと私はその場から立ち去った。
しかし面倒事は終わらない。今度は「親父がAの方へ行ったことを不審に思って追いかけ、その後の会話を一部始終を聞いていた」という息子の方(轟焦凍)から話しかけられたのだ。
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瑞樹(プロフ) - はい、先日はわたくしの作品にコメント有難うございました。とても励みになっております。さて、あなた様の作品。圧倒的に面白いと感じました。表現が素晴らしく、とても読み応えがありました。更新頑張って下さい。応援しています。 (2022年11月9日 17時) (
レス) id: 20e1982af2 (このIDを非表示/違反報告)
愛ってなんや？ - てぇてぇよ。悠二くんたちいるんですね！！！よかった泣面白いです、更新待機してます！、 (2022年10月23日 8時) (レス) @page32 id: 027cc676f2 (このIDを非表示/違反報告)
冷凍保存食品(プロフ) - 胸熱展開やばい！！！！応援してます！！！！！！ (2022年10月20日 23時) (レス) @page31 id: 5ac8dc0a14 (このIDを非表示/違反報告)
ウパー(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！ずっと続きを待っていたので更新とても嬉しいです！陰ながら応援しています！ (2022年10月17日 15時) (レス) @page30 id: 63329ae988 (このIDを非表示/違反報告)
4CE - 続きを…！待っています…！！ (2022年9月10日 1時) (レス) @page28 id: 660f048392 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかかのおにぎり
| 作成日時：2022年1月29日 19時
