蠱毒。 ページ22
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1000万を取った私たちは一位。
そして1000万を奪われたものの、私たちの守備が手薄になったところを狙って私たちが元々持っていたハチマキ三本を取った轟チームが二位。
三位が心操チーム、四位が緑谷チーム、と続いた。
まぁ何はともあれ一位を取れて一安心。
そしてどこかお昼を食べるのに空いている場所を探そうと会場内を彷徨いていると、見覚えのある爆発頭が視界に入った。様子を伺えば何やら盗み聞きしているらしく、態々爆豪がそうしてまで聞いている内容に気になって、私もそこで足を止めた。
耳をすませば、轟と緑谷の話し声が聞こえてきた。
轟は自分とその父親であるエンデヴァーについて話し始めた。
親の欲求を満たすために道具として扱われる。あれこれと非情で厳しい鍛錬を押し付けられる。そして教えこまれるのは“復讐”の一手。
その環境に自分を押しやった者への憎しみが転じて、そんな環境のそもそもの原因となった自分の力への嫌悪感が生まれる。
ああ、よくわかるよ、そのドス黒い気持ち。
でも轟はまだ“マシ”だ。だって最終的に煮え湯を浴びせられたか知らないが彼には“母親”という味方がいたのだろう？
私は違う。幼い私には味方など一人もいなかった。
家中の人間が私の敵だった。そして…私自身もまた等しく敵だった。
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私の地獄の始まりは術式が覚醒した、僅か五歳の時だった。
私の親…いや親とも思いたくない、あの猿共は…根元から腐っていた、イカれていた。
倍複呪法そのものだけでなく反転術式や体術を鍛え上げる訓練として、猿共は“私に私を殺し合わせた”。
倍複呪法で私自身を無限に増やさせて、殺し合いをさせる。何故奴らがこの方法を選んだか、それは私の術式にある特徴あったからだ。
【死んだ“私”の記憶は、生き残っている“私”の中に刻まれる。】
故に、殺し合いの中で必然と基本的な呪力や倍複呪法の扱い方、反転術式、体術などが急速に身に付いていった。
しかし戦いの記憶以外も、当然生き残っている“私”の中に無限に…鮮明に…蓄積されていくのだ。
自分が殺した“私達”の断末魔、そして体験した“死”の苦痛、全部が全部…今でもありありと頭の中で蘇る。
そして最終的に、自分が殺した全員分の“記憶”を含んだ本当に強い“私”だけが生き残る。それは正しく蠱毒の様だった。
そんな地獄から私を救い出してくれたのが───夏油様だった。
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瑞樹(プロフ) - はい、先日はわたくしの作品にコメント有難うございました。とても励みになっております。さて、あなた様の作品。圧倒的に面白いと感じました。表現が素晴らしく、とても読み応えがありました。更新頑張って下さい。応援しています。 (2022年11月9日 17時) (
レス) id: 20e1982af2 (このIDを非表示/違反報告)
愛ってなんや？ - てぇてぇよ。悠二くんたちいるんですね！！！よかった泣面白いです、更新待機してます！、 (2022年10月23日 8時) (レス) @page32 id: 027cc676f2 (このIDを非表示/違反報告)
冷凍保存食品(プロフ) - 胸熱展開やばい！！！！応援してます！！！！！！ (2022年10月20日 23時) (レス) @page31 id: 5ac8dc0a14 (このIDを非表示/違反報告)
ウパー(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！ずっと続きを待っていたので更新とても嬉しいです！陰ながら応援しています！ (2022年10月17日 15時) (レス) @page30 id: 63329ae988 (このIDを非表示/違反報告)
4CE - 続きを…！待っています…！！ (2022年9月10日 1時) (レス) @page28 id: 660f048392 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかかのおにぎり
| 作成日時：2022年1月29日 19時
