重なる瞳。 ページ13
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あの後、教室で訓練の反省会をするだのなんだのと引き止められたが、全くもってそんなものに興味のなかった私はガン無視して帰った。
しかし、ひとつ困った事といえば、爆豪と色々とタイミングが完全に被ってしまい、ずっと二人で真一文字になって歩き続けている事だ。
普段全く他人に興味のない私でも、ほぼ家の前まで爆豪とこのままずっと一緒だというのは、流石に気まずい。しかしまぁこちらがわざわざ遠回りなどをして避けるのも何だか癪に障る為、結局どうすることも出来なかった。
そんな中、後ろから「かっちゃん！Aちゃん！」と緑谷の声がした。それに反応して爆豪の足が止まったので、どうせ緑谷の発言などに興味が一切ない私はこの隙に駆け足で帰ろうと思った。
しかしながら、「人から授かった“個性”なんだ」という耳を疑う言葉に、あれだけ緑谷に興味を無くしていた私も足を止めざるを得なかった。
その後暫くぶつくさぶつくさと長ったらしく語り出した挙句、緑谷は言った。
「いつかちゃんと自分のモノにして、“僕の力”で君たちを超えるよ。」
散々長ったらしい前置きをしておいて、一体何を言い出すかと思えば…と私は呆れ返った。
しかし爆豪の方は少しぽかんとした後に、グッと下唇をかみ締めると、如何にも彼らしくクソを連発してキレながら、ドンドンと自分の思いをぶちまけ出した。
緑谷の個性のことも聞けてあとは帰るだけなのに、爆豪の心になんか全く興味のないはずなのに、何故か私の足はそこから動かず彼の言葉に耳を傾けていた。
彼は言う。目の前にあるのは今日緑谷に負けた事実だけだと。轟に適わないと思ったのだと。八百万の批判に納得してしまったのだと。そして…私に一生追いつくことが出来ないんじゃないかと諦めようとしてしまったのだと。
でも、どれだけの敗北感に打ちのめされようとも、彼は上を向いた。
「こっからだ！！俺は…！！こっから…！！いいか！？俺はここで一番になってやる！！！」
その瞬間、私は気づいた。無意識のうちに重ねてしまっていたことに。
ギリっとつり上がった爆豪の真っ赤に澄んだ瞳と、眼鏡の下から可愛げもなくこちらを睨み続けるアイツの緑褐色の瞳とを。
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『もう一回だ！！クソ女！！』
『何回やっても同じだよ、クソ猿。』
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『もう一回だ！！クソアマ！！』
『何回やっても同じだってば、クソ爆豪。』
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ああ、だから私は…爆豪の事を見る度にやたらとむしゃくしゃしていたのか。
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瑞樹(プロフ) - はい、先日はわたくしの作品にコメント有難うございました。とても励みになっております。さて、あなた様の作品。圧倒的に面白いと感じました。表現が素晴らしく、とても読み応えがありました。更新頑張って下さい。応援しています。 (2022年11月9日 17時) (
レス) id: 20e1982af2 (このIDを非表示/違反報告)
愛ってなんや？ - てぇてぇよ。悠二くんたちいるんですね！！！よかった泣面白いです、更新待機してます！、 (2022年10月23日 8時) (レス) @page32 id: 027cc676f2 (このIDを非表示/違反報告)
冷凍保存食品(プロフ) - 胸熱展開やばい！！！！応援してます！！！！！！ (2022年10月20日 23時) (レス) @page31 id: 5ac8dc0a14 (このIDを非表示/違反報告)
ウパー(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！ずっと続きを待っていたので更新とても嬉しいです！陰ながら応援しています！ (2022年10月17日 15時) (レス) @page30 id: 63329ae988 (このIDを非表示/違反報告)
4CE - 続きを…！待っています…！！ (2022年9月10日 1時) (レス) @page28 id: 660f048392 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかかのおにぎり
| 作成日時：2022年1月29日 19時
