いざ、林間合宿へ！ ページ13
8月。学校は夏休み中だが、ヒーロー科生徒は林間合宿に行くため、バスが待ち構えている雄英高校の敷地に集まっていた。
そこへ集合時間ギリギリに呑気に欠伸をしながら現れ、担任の相澤に早速小言を言われた女生徒が。そう───AAである。
彼女の登場によりA組全員が揃ったため、相澤が全員に声をかける。一通りの話を聞き終えバスに乗る直前、A組の女子生徒は皆Aのところに詰め寄り騒いでいた。
「Aさん！お久しぶりですわ！！」
「Aってば、休み中あんなに色々誘ったのに結局1個も来てくれなかったじゃん！！」
「そもそも連絡しても全然返してくれないしさー」
というのもA組の生徒全員、Aに会うのは実に１学期の終業式以来だったのだ。遊びに誘ってもスルー。連絡してもスルー。初期の正に鉄壁といった態度が期末試験頃には少し緩和されたような気がしていたが、あれは幻だったのか？と皆疑いたくなるほどだった。
「ごめんごめん。ちょっと夏バテ気味で…」
苦しすぎる言い訳をするAだが、それも無理はない。「公安のヤツらに散々こき使われてて、暇な時間が微塵もなかったんだよね」だなんて言えるはずがないのだから。
仮免も取り、夏休みに入り授業もないA──しかも何かと便利な術式(個性)持ちだ───を公安が易々と見逃してくれるわけなどない。こりゃ都合が良いと今まで以上にホークスと共にこき使った。勿論そのほとんどが敵連合と呪詛師・呪霊絡みではある。とはいえその序にと少々厄介な敵退治に幾らか付き合わされたのも事実である。
そう、林間合宿前というのにAは既に疲労困憊していた。そして怪我の功名と言おうか。そんなAの様子を見たA組生徒達は彼女の「夏バテ」という苦しい言い訳をすんなり飲み込んだ。
「言われてみれば…ちょっと痩せてみえるかも」
「ちゃんと食べてる？バスの中で美味しいお菓子いっぱいあげるからね！！」
心配し世話を焼こうとする面々に対し、Aは内心「悪いけどちょっと寝たい…」と思っていた。そこへ鶴の一声が。
「…あー、盛り上がってるとこ悪いが、Aは最後列で1人掛けだ。2人席だとどうしても1人あぶれるんでな」
「(神かよ)」
一部よりブーイングはあるものの。なんだかんだ生徒の変化を見ている相澤の配慮により、Aは4人分の席で1人広々と寝る権利を勝ち取ったのだった。
まぁ実の所その休息も束の間のものであるのだが･･･──。
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ハノン(プロフ) - 八百万さんの優しさがしみました、、、😭更新ありがとうございます。 (4月6日 15時) (
レス) @page15 id: b1aa25fb33 (このIDを非表示/違反報告)
さくにょ(プロフ) - 続編おめでとうございます！！前編から読ませていただいておりました！これからも楽しく読ませていただきます！ (7月12日 20時) (レス) @page6 id: f500b808b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかかのおにぎり
| 作成日時：2023年7月12日 20時
