刺激的などんでん返し。 ページ12
当然だが、試験が終わればその結果が返ってくる。
手応えがあり結果が返ってくるのが楽しみなものもいる。が、その逆も然り。既に赤点が確定しており、絶望するもの。また、もうどうにでもなれモードに入っているもの──Aである──もいる。で、もちろんだが。理由はどうあれそんな彼女のざま無い様子を見てこの男が黙っているわけが無い。
「にしても───あんだけ人様のことを見下してお高くとまってたAサマがまさかの赤点とはなァ！！」
「いや、Aが倒れた時の王子モードはどこいったんだよ爆豪…。Aはなんっつーか、ついてなかっただけじゃん」
「それなー！Aの実力だったら、先生相手だろうが難なく攻略してたに違いないのにさぁ」
「ハッ、原因はどうあれ赤点には変わりねェだろ」
「…ホント爆豪の言う通りだよ。だから上鳴に三奈もその同情的な目辞めてよ。体調管理が出来てないのも、実力不足のうちだって話でしょ。……はぁ」
周囲にいたA組のメンツは、いつもの如くツンとしているAではあるがその中に少しのしおらしさが混ざっているのを感じ、目を丸くした。まァ先日の保健室での事情を知らない男子ズは、単に芦戸とAが互いに名前呼びしていることに驚いたというのもあるのだが。
何はともあれ、Aの強がりの中に入り混じるしおらしさの理由を軽く述べておく。というのも、Aは既に赤点が確定したことを散々五条(＋悪ノリした高専メンツ)にいじられて、かなり参っていたのだ。だから今更爆豪にその事をつつかれようが気にもならなかった。
しかし、こうなるときまり悪いのは爆豪の方である。てっきりAが言い返してくると思っていたからこんだけ煽ったのに、こうもしおらしく対応されては、自分の悪意だけが目立ってその立場はどこにもなくなる。故になんとなく気恥しくなり、それを紛らわすように爆豪は舌打ちをした。
と、そこへタイミングを見計らったように戸を開けて相澤が入って来て皆に着席を促す。
「おはよう。今回の期末テストだが、残念ながら赤点が出た。───したがって、林間合宿は全員行きます」
どんでん返しにホッとしたのはA含めた赤点組だけではない。爆豪も心の奥底では安堵していたのだ。何だかんだ、Aという己にとって良くも悪くも刺激そのものの様な存在が居ない林間合宿など、味気ないに違いなかったのだから。…まァ、本人はそれが己の心の奥底の本音であるなどと絶対に一生認めないだろうが。
いざ、林間合宿へ！→←Please call my name!!
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ハノン(プロフ) - 八百万さんの優しさがしみました、、、😭更新ありがとうございます。 (4月6日 15時) (
レス) @page15 id: b1aa25fb33 (このIDを非表示/違反報告)
さくにょ(プロフ) - 続編おめでとうございます！！前編から読ませていただいておりました！これからも楽しく読ませていただきます！ (7月12日 20時) (レス) @page6 id: f500b808b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかかのおにぎり
| 作成日時：2023年7月12日 20時
