Please call my name!! ページ11
目を覚ましてすぐ、相澤から赤点を宣告されたA。
正直、赤点のせいで林間学校に参加できず周りに後れをとるかもしれないというのは、彼女のプライド的に中々穏やかな状況では無い。だからあれだけ筆記テストの対策を頑張ったのに(本末転倒)
あと、何より。風邪でぶっ倒れて赤点を取ったとなれば、五条にバカにされるだろう。あのだる絡みは本当に御免蒙りたい。
あぁ、頭痛がさらに重く感じる……とAはため息をつく。
そこへ、保健室の戸を開けて八百万が現れた。
「Aさん、体調はいかがですか…？」
八百万はAのことを心から心配しているのだろう。 Aはそんな彼女の様子を見て、なんとなく申し訳なくなった。
「八百万にはなんか悪いことしたね。色々とテスト対策手伝ってもらったのに、結局赤点取っちゃってほんとごめん」
「！そんなこと、全然気にしてませんわ」
そんなAの突然の謝罪に、八百万は慌てて首を横に降る。事実、八百万はそんなこと全く気にしていなかった。
それに、むしろ。
「お礼を言いたいのはこちらですわ。実技試験でピンチになった際、Aさんのアドバイスを思い出しましたの。それで私、轟さんの後押しもあって自分にしか出来ないことを自信を持ってやろうって思えたのです」
「…そっか。なら良かった。でも一応言っておく。八百万が実技試験をクリアできたのは、決して私や轟のアドバイスのおかげなんかじゃない。紛れもなくお前の実力があったからだよ。そこ、履き違えるなよ」
相も変わらずAはぶっきらぼうな言い方をする。それはただ単に八百万達を蔑んでいたからだ…というのは昔のこと。今はそこに少しの温かな情が芽生えていることを八百万らは感じていたのだ。
だから八百万は少し欲張ってみたくなって、「ああ、いえ、やっぱり……そうですね」とAの方を真っ向から見て、少々強気な笑みを浮かべる。
「もし少しでも私に悪いと思うのでしたら───私の事を“八百万”と呼ぶのは止めてください。私、もっと貴方と親しくなりたいんです」
予想だにしない八百万の提案に目をまん丸くするA。が、その次の瞬間には、耐えられずに吹き出した。
「ククッ、まさか私を脅せる程にまで強くなるなんてね。私のこともAで良いよ───百」
「！っはい」
その後、保健室の外で様子を伺っていたA組女子が中になだれ込んで来て、「私も私も！」とAに名前を呼びを強請るのだった。
刺激的などんでん返し。→←風邪と一時しのぎのヒーローと赤点。
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ハノン(プロフ) - 八百万さんの優しさがしみました、、、😭更新ありがとうございます。 (4月6日 15時) (
レス) @page15 id: b1aa25fb33 (このIDを非表示/違反報告)
さくにょ(プロフ) - 続編おめでとうございます！！前編から読ませていただいておりました！これからも楽しく読ませていただきます！ (7月12日 20時) (レス) @page6 id: f500b808b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかかのおにぎり
| 作成日時：2023年7月12日 20時
