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そして私と甚爾さんが交渉をしている間に割と時間は経っていたみたいで、薨星宮の奥から夏油くん…それから天内さんが笑顔で話しながら帰ってきた。
『天内さんは同化しないことを選んだんですね。』
「…ああ、それよりA…なぜ君がそいつといる？」
夏油くんと天内さんは先程までの笑顔とは一変、私の隣にいる甚爾さんを見て警戒心をむき出しにして顔を強ばらせた。
『ああ、その事ですか。彼はもう天内さんを狙いません。私との間でとある交渉が成立したので。……ただ、五条くんは────』
「…おい、交渉って何のことだよ。」
五条くんは甚爾さんに殺されてしまいましたが…と、言おうとしたその私の後ろからエレベーターに乗って降りてきた黒井さん、そして私にドスの効いた声で質問を投げかけた五条くんがいた。
まぁ恐らく私の状況を知っている黒井さんが地上に行き、何らかの原因で生きていた五条くんを連れてきたんでしょうけど…。
でも死んだと思ってた五条くんの登場に私も甚爾さんもさすがにこれには目を見開く。
「……マジか。」
『生きてたんですね。良かったです。』
きっと甚爾さんの反応からして一度は瀕死に追い込んだのだろう。その証拠に五条くんの服や体は切り裂かれた痕跡や血痕が至る所に残っていた。
しかし、五条くんは土壇場で反転術式を習得をした。それにより己を瀕死の状態から蘇生することが出来たのだろう。
……さすがは五条くんだ、と私に同級生の成長に喜ぶ暇などない。早く答えないと甚爾さんと五条くんが第2ラウンドを始めてしまいそうだ。それに加えて私まで殺されかねない。
『簡単です。甚爾さんに天内さんを殺すという任務から降りて貰う代わりに、私を甚爾さんに差し出したまでです。』
「「「「…は？？？？」」」」
私の発言に五条くんや夏油くん、そして天内さんや黒井さんまでもが心底意味がわからないという顔をして素っ頓狂な声を漏らした。
…にしても、五条くんが生きていたなら私は甚爾さんに買われなくても済んだのでは……？まぁそんなこと今更言っても仕方が無いのだけれど。
一通り説明が終わると、五条くんと夏油くんには呆れたようにため息をつかれ、天内さんと黒井さんはなんて言えばいいか分からずひたすら困惑しているようだ。
そして五条くんは甚爾さんに睨みを利かしながら尋ねる。
「…今すぐここで俺が金を払えばAを買い戻すことは出来んのかよ。」
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やんこち - ぐぁぁぁ…気になりすぎる！！とても素敵な作品をありがとうございます✨続き待ってますっ！！ (10月21日 2時) (
レス) @page19 id: 53e7ed5961 (このIDを非表示/違反報告)
レモン - えっとですね！直哉くんなにかに目覚めたらしいのパスワードを教えてください！ (2023年3月18日 21時) (レス) @page3 id: aff6f0444c (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - もっと皆の絡みが見たいです(甚爾が呪詛師から東京校の術師側に転職するのもアリかもです) 更新頑張って下さい (2022年1月22日 0時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 案外甚爾がこっそり払っていたんですね私も夢主が払うのだとばかり思ってました 甚爾ごめん 何げに仕事ではちょくちょく高専側から何故か甚爾が駆り出されみたいななんだかんだの関係や絡みがあったら面白いと思うのですがどうでしょうか？ (2022年1月22日 0時) (レス) @page19 id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - もっとこの家族達の事や難しくても高専や「さ.し.す」組と色々な絡みが見てみたいです 続編楽しみに待ってます (2021年7月29日 19時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかかのおにぎり
| 作成日時：2021年4月18日 6時
