カントクの妹は青学の高嶺の花でした【2】 (ページ2)

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王の花、2本ページ2

【跡部Side】

宍戸「……は？」

日吉「正邦高校って知ってますか？そこのバスケ部ではナンバ走りを始め、あらゆる基本動作に古武術を応用しているらしく、うちに習いに来るんですよ」

鳳「ナンバ走り？」

日吉「普通は手足を交互に振って走るだろう。だが、ナンバ走りでは同じ側の手足を振って走るんだ」

向日「……走りにくくねえ？」

日吉「ですが【捻らずに】走ることで身体の負担が減り、エネルギーロスを軽減できます」

へー、と納得したようなそうでないような、微妙な表情の向日

………ってそうじゃねえだろ！！

宍戸「で？その高校生ってのは？」

日吉「正邦バスケ部の新入生らしいです。上級生の方々に教えて頂きました。そこの人達は古武術の動きをバスケに取り入れる為、そいつも来たんですよ」

忍足「……それが、日吉の言う【うざい高校生】なん？」

日吉「そうです…っ、あいつ……初対面の時になんて言ったと思います？」

その瞬間、日吉の顔に青筋が立った

日吉「津川の奴…

君も古武術なんかやるなんて物好きだねー、俺は部活の為だけどさ、古武術なんて将来なんの役に立つんだろうねー。あっ、ねえねえせっかくならさ、どっちが先に上達するか競争しない？そうでもしないとやってらんないんだよねー

…そう抜かしやがったんですよ！！あの男は！！！」

お、おう…

相当キレてるらしい日吉に、何と声を掛けていいのやら…

俺達が戸惑っていると、さらに続けた

日吉「確かに？普段使う事なんざないでしょうよ。でも仮にも！部活の為とはいえ！これから習う者が道場内で言うようなことじゃねーだろうが！！あの時初心者なんだから、まだ何も知らないんだからと殴るのを我慢した俺を誰か褒めてほしいですよ！！」

向日「お、落ち着け日吉」

日吉「普段落ち着きがない人に言われたくないですね」

向日「んだとっ！？」

忍足「ストップ！ストップやで岳人！！」

日吉「しかも師範であるうちの父親が最初に挨拶したのに聞いてないし、挙げ句の果てにはタメ口使うとか！！調子に乗ってんじゃねーよクソ坊主が！！！マジ一遍死んでこい！！」

鳳「ひ、日吉ってば；」

向日に引き続き鳳が宥めにかかる

ちなみに日吉に図星を指された向日は忍足に拘束されていたが、日吉が再び怒りを爆発させたことでおとなしくなった

だが、これで原因が分かったな

跡部「つまり、お前の最近の不調はその高校生が原因か」