その心には残れない(tkyb) ページ25
.
.
.
雨の匂いがする
そんなことを思って吸い込んだ息を吐いた
すっかり季節は冬から春で、
なんなら春から梅雨の顔が覗いている
ビニール傘を持って、歩きなれた道を歩いて
懲りずに俺はこの場所に来てしまう
カランカランとベルが鳴って
店員に待ち合わせだと伝え
奥に行けば
タバコをふかしながら手を上げる姿が見える
それに笑顔を向け目の前に腰掛ければ
「あれ、雨？」
そう心地よい低音が俺の耳に入る
「いや降りそうだったからさ」
「あぁ、たしか明日は雨とか言ってたなぁ」
三日ぶりにあったのに髪の毛が伸びた気がする
あと少し痩せたな…まぁ舞台前だから…
『お客様お飲み物は、』
店員の声にハッとして
「生で」
と返した
「てか薮くん舞台終わりなのにキープしてるの？もうちょい増やしても良いんじゃない？」
「あー、なんか慣れちゃってさ？」
「体質なのかね、羨ましい」
運ばれてきた生に�睫擇�乾杯とグラスを重ねて
グイッと半分以上飲み干せば
コイツには伊野尾がいることなんて100も承知で
「今日伊野尾はいいのか？」
そう俺が聞いた言葉は
「すいません、お会計お願いします」
その言葉によってはぐらかされた
店員はテーブルを見て不思議そうにしていたけど、俺らにとってはここが目的地じゃなくて
ただの待ち合わせ場所
「おい、ビール代、」
「いいって、全然飲んでないでしょ？」
「…ありがとう、」
「どういたしまして」
そんなやり取りをして
二人並んで出た外はやはり雨の匂いがした
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 419人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
やまたかLOVE - とても面白くて大好きな作品ですっ！更新頑張ってください！ (2020年1月5日 19時) (
レス) id: 6533d85759 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - 可愛くて素敵なやぶひか供給ありがとうございます〜。ぜひこれからもお願いしたいです。切実にお待ちしています。 (2019年3月19日 21時) (レス) id: 58687bcc1e (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - １話１話、それぞれのお歌に合った物語の紡がれ方になっていて、読んでいてとてもワクワクしています。おこがましいですが、私からもリクエスト宜しいでしょうか。嵐の相葉くんの『じゃなくて』を題材に、なにか１つ書いていただきたいです。更新待ってます！ (2019年2月1日 17時) (レス) id: dea4eacb95 (このIDを非表示/違反報告)
ららん(プロフ) - はじめまして。ありやまとありちねの見させていただきました！今回も素敵です！もし良ければ続編で有岡くんと山田くんが結ばれるバージョンが見たいです。 (2019年1月25日 16時) (レス) id: 5ecec66850 (このIDを非表示/違反報告)
もか(プロフ) - Shee.さん» Sheeさん本当ですか(震)こちらこそ読ませて頂いてるので震えが止まりません涙こちらこそよろしくお願いします！ (2019年1月25日 7時) (レス) id: dc2f2337d3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Shee.くじら
x他1人 | 作成日時：2019年1月24日 23時
