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ずっとずっと、俺の隣にあった匂い。
たかが数ヶ月離れただけなのに、懐かしくて、恋しくて、おかしくなりそうな匂い。
｢なに、やぶ｣
｢ごめん｣
｢なにが｣
やめろ。
お前の"ごめん"がどれだけ俺にとってトラウマかわかんねぇだろ？
｢俺、光がいなきゃ何も出来ない｣
｢…コーヒー入れれてんじゃん。進歩だろ｣
｢味が全然違う。自慢じゃないけど超不味いよ｣
｢洗濯だってしてる｣
｢全部コインランドリー｣
｢でも、｣
｢光｣
俺を抱き締める腕の力がグッと強くなる。
｢光の大事な人生の時間、俺のためにばっかり削られてるんじゃねぇかって思って、別れようって言ったんだ｣
｢…っまえ、バカじゃねぇの｣
｢光が、じゃあなって言ったから。せいせいしたのかなって。
…あの時傷ついた顔してたのは俺の勘違いじゃなかった？｣
｢おれのこと、なんでもわかるって…っ｣
｢うん。悪い。…泣くなよ、頼むから｣
すき。すきだよ、やぶ。
光がいなきゃなんにも出来ないなんて、
俺こそやぶがいなきゃ生きられないのに。
｢やぶ、ばか、｣
｢うん。好きだ、光…っぶえっくしょ！！｣
｢っわきたねぇ！｣
｢悪い、くしゃみ止まんなくてさ｣
｢…お前熱は？｣
｢え？出てないけど｣
｢ちょっと喉見せろ、ほら、あーん｣
玄関先で素直にあーん、をしたやぶの喉は綺麗なもんで。
｢やぶお前、風邪じゃないだろ｣
｢は？なんでだよ、くしゃみ止まんねぇわ、鼻水止まんねぇわ、熱出た時みたいに涙目んなるわ｣
｢花粉症じゃねえかよそれ｣
てん、てん、てん。
やぶの頭の上に見えるようだ。
｢ほんとだ。俺花粉症デビューしたのか｣
｢はぁ、やぶほんともう…｣
｢じゃあいいや｣
｢なにが、ん………｣
薄い唇から濃すぎるコーヒーの香りがした。
｢…俺は、あれからもずっと好きだよ。光は？｣
｢俺のことは？｣
｢ふは、うん。全部わかるよ｣
嬉しそうに笑ったやぶにもう一度キスされて、
あぁ、いのちゃんに連絡いれなきゃなって。
やぶ、怒られんだろうなって。
そう思いながら目を閉じた。
《Shee.》
♪OVER / ちゃんみな
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やまたかLOVE - とても面白くて大好きな作品ですっ！更新頑張ってください！ (2020年1月5日 19時) (
レス) id: 6533d85759 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - 可愛くて素敵なやぶひか供給ありがとうございます〜。ぜひこれからもお願いしたいです。切実にお待ちしています。 (2019年3月19日 21時) (レス) id: 58687bcc1e (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - １話１話、それぞれのお歌に合った物語の紡がれ方になっていて、読んでいてとてもワクワクしています。おこがましいですが、私からもリクエスト宜しいでしょうか。嵐の相葉くんの『じゃなくて』を題材に、なにか１つ書いていただきたいです。更新待ってます！ (2019年2月1日 17時) (レス) id: dea4eacb95 (このIDを非表示/違反報告)
ららん(プロフ) - はじめまして。ありやまとありちねの見させていただきました！今回も素敵です！もし良ければ続編で有岡くんと山田くんが結ばれるバージョンが見たいです。 (2019年1月25日 16時) (レス) id: 5ecec66850 (このIDを非表示/違反報告)
もか(プロフ) - Shee.さん» Sheeさん本当ですか(震)こちらこそ読ませて頂いてるので震えが止まりません涙こちらこそよろしくお願いします！ (2019年1月25日 7時) (レス) id: dc2f2337d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shee.くじら
x他1人 | 作成日時：2019年1月24日 23時
